ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
[648334hit]

■『私の生涯で最も美しい一週間』
ちょっと気になったのが実業家とハウスキーパーの関係。ハウスキーパーは男性です。実業家がハウスキーパーに好意を持っているのは間違いないのですが、それは恋愛感情なのか? 描写がすごく微妙なんです。最初はスキンシップが濃いお国柄だからかなとは思っていたのですが、それにしては…と言うシーンが結構あって。全編通して台詞が多く、英語字幕を追いきれなかったので、会話には出ていたのかなー。特典ディスクに収録されていたカット場面には、ふたりのキスシーンがありました。監督のインタヴューも収録されていて、このシーンについての言及もあるようなんですが、特典映像には英語字幕がついておらずお手上げ(…)。恋愛感情抜きでも成立するエピソードではあるのですが、ゲイカップルは物語に組み込みづらいと判断され、何らかの変更が加えられたのだとしたら残念。ポスター等の宣美もこのふたりだけ蚊帳の外って感じになっているし、舞台挨拶や関連イヴェントにも出てないのが気になるなー。

と言えばバスケット選手と放送作家の仲も、途中から選手と娘の関係に重点が置かれる流れになっていた。エピソード同士の影響を考えてなのか、たまたまそうなったのかは判らないけれど、最終的には恋だけでない愛情のかたちを描くところに着地したのかな。そうそう、子役ふたりが鬼かわいく鬼巧くて唸りました。

ジョンミンさんはマッチョ刑事の役。『ユア・マイ・サンシャイン』や『浮気な家族』ネタが盛り込まれた(ような)シーンがあってウケた。デートで観てるのは自分も出てる『甘い人生』だし、その映画館には『チャーミング・ガール』のポスター張ってあるし(笑・本編では気付かなかったけどメイキングで確認)。精神科医役のオム・ジョンファさんとは『ダンシング・クィーン』での共演が記憶に新しいところですが、いいコンビですよねえ。こういう、他出演作のモチーフが盛り込まれたり、本人が本人役(名)の作品作っちゃったりと、映画産業が盛んな国ならではなのかなと思いました。

-----

その他メモ。

・輝国山人の韓国映画 ミン・ギュドン 私の生涯で最も美しい一週間
データベース等。いつもお世話になっております……

・177.私の生涯で最も美しい一週間 : なめ犬のとことん韓国映画
人物相関図や各ストーリーの紹介もある素晴らしいレヴュー

・「アンティーク」のミン・ギュドン監督 インタビュー - TacoToma
『西洋骨董洋菓子店』の単行本を映した経緯について答えています。本の選別にもやはり意味があったんですね

01月03日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る