ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■さいたまネクスト・シアター『ザ・ファクトリー4「ヴォルフガング・ボルヒェルトの作品からの九章 ―詩・評論・小説・戯曲より―」』
ああ、文章力がなくて上手く説明出来ないのがもどかしい。DCPRG聴いてるひとはピンとくると思う…そのDCPRGの感想から流用しますが、プレイヤー各々のスキル、リテラシーの共有、テキストアナライズと稽古する時間、手間がいかに重要かと言うことです。複合リズムのどのポイントに乗っかればグルーヴが増殖するか、ネクストのメンバーは体得している。横田さんのツイート引用しますが、訓練の賜物だと思う。短期間のプロデュース公演では実現が難しいところだろう。これを観られたのは収穫だった。ソロイスト松田さんの存在感も素晴らしかった。余談ですが、この場面(「長い長い路にそって」)中、隣のひとが配役表を開いて連れに「このひと?」と確認してました。終演後に見ろよとちょっとイラッとしたが(笑)それ程の迫力だったね……。

群唱、ミュージカル、生演奏と場面作りもバラエティに富んでいて、役者だけが頑張ってんじゃねえんだよ、俺には時間がないんだよとゲキを飛ばす蜷川さんの顔が浮かぶよう。それらの要求にすぐ応えられる役者たち、環境をすぐさま作り上げられるスタッフがいるからこそ出来ることでもある。長い時間をかけ、蜷川さんはそういう集団とシステムを作り上げた。数多くの公演を抱える演出家の理想でもあるが、反面これらは、自分がいつ倒れても公演が中止になることのないようにと対策を講じているようにも思える。それはずっと先のことであってほしい。蜷川作品への欲求は尽きない。

11月25日(月)
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