ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『鈴木勝秀(suzukatz.)-130911/ウエアハウス vol.2』とか
と言う訳でここんとこレイン・ステイリー関連を思い切り振り返っており(経緯は前回の日記『yanokami indoor festival』に)当時の記事なんぞを読み返したりしていたところにクリス・コーネルのこんなインタヴュー(・AlternativeNation.net | Chris Cornell Says New Wave Bands Did More Drugs Than Seattle Bands)が出たりして、シアトルシーンの薬禍っぷりってどんだけと暗澹たる気持ちになる。クリスは多くの友人をドラッグで失っているし、『PJ20』でも判るように、ここらへんの生き残り、語り部として自覚的だと思う。

で、知ってるひとは知ってるが、と言うか自分も日記に何度か書いてるような覚えがあるが、レインは『LYNX』のオガワを地で行く男だった。これ前にも書いたかも知れないけど、レインは亡くなる二ヶ月前、最後のインタヴューで"This fucking drug use is like the insulin a diabetic needs to survive,"と言っていた。オガワもドラッグのことを語るときインシュリンをひきあいに出していたが、この引用っておおもとは何なんだろうと思ったりしたものです。『LYNX』の初演は1990年、レインが亡くなったのは2002年。

彼が公の場に出たのは、バンドメイトであるジェリー・カントレルのソロライヴにゲストで出演した1998年が最後らしい。Alice In Chainsとしてのライヴは、1996年のKISSとのツアーが最後。そのちょっと前に『MTV Unplugged』に出演している。このときの映像でもなんとなく薬の影響下にあるなあと思わせられる。ゆったりとした振る舞いは、そういうふうしか動けないくらい体力が落ちていたからだろう。長袖やミトンは注射痕を隠すためなのだろう(指の付け根や掌に痕があると噂されていた)……詮索はいくらでも出来る。class of '99の「Another Brick In The Wall(Pink Floyd Cover)」が最後の作品となった。



1996年の秋に起こった出来事以降レインは生きる気力を完全に失ってしまったのだろう。それでも、それから五年半生きた。五年半もかかった、と言うべきか。その分苦しみは延長された。ひとは意外と死ねない。

ブランチ「安くないのよ、人の死は。お金がかかるのよ。」

やばい、本当に関係なくなってきた。単にレインのことについてメモを残しておきたかったんだな(ガクリ)。

09月11日(水)
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