ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■[monologue]
九年振りに顔を合わせた三人。果たしてそのやりとりのスリリングなこと!冒頭「ヘキサムーン」のイントロからインプロ、各楽曲のブリッジもインプロでしょう。当時の演奏もすごかったけど、それにも増してリズムのやりとりがむちゃくちゃ複雑になっていた。スウィングからラテンへ、そしてポリリズムへ。ピアノソロでは見えづらかった(聴いてる方からするとどうなってるんだ?と思う箇所が多かった)符割が複数のプレイヤーによって演奏されることで、あっこれポリリズムか!とやっと気付いたよ…これでリハ二回だったと言うのだから恐れ入る。複合リズムの妙をこれだけポップスの中にさらりと入れられるともう…すごかったとしか……。耳からうろこがぼろぼろ落ちる、同じ曲からいくらでも違う宝がざくざく出てくるさまを見せられたかのよう。ピアノソロで少しずつ披露されていた新曲をバンド編成で聴けたのも嬉しかったです。二曲、三曲、三曲と言う構成も見事でした。中盤三曲は「言葉のない曲、言葉の少しある曲、言葉のある曲」をノンストップで。そして終盤三曲、「花」アウトロから「Spider」イントロ、そのアウトロから「禁園」イントロの流れなんて息つく暇もなかった。楽しそうに演奏する小林さんの顎から、汗の雫がぱたぱたと落ちる。そうそう、左手が際立つ演奏でした。あー左利きだわーと改めて…「Spider」の低音、すごいややこしい運指で弾いてるとこがあったなあ。キュー出しも左手でしていたし(ここでまた菊地成孔を連想する病)。
再び五月のトークから引用しますが、「どの音か、どう弾くかは判ってるけど、実際に演奏するのがすごく難しい」「言葉より先に行きたい」と話していたなあ。彼には再現不可能な音が鮮やかに聴こえているのでしょう。それにどれだけ手が、声が、楽器の機能が追いつくか。全身音楽家は日々それを表に出そうと探求し、腕を磨いている。天才の頭の中の音楽をお裾分けしてもらえる、感謝するばかりです。そして嬉しいのはこのトリオでの次回のライヴが決まっていること。10月5日だそうです、しかもワンマン!予定空けて待ってる!
ちなみにこのトリオの「B.B.B」は小林さんがギター弾いてるver.も凄まじいんですよね…九年前のStar Pine'sでのライヴ音源が、昨年リリースされた『Rope』に収録されています。CD通販はこちらから。
『Rope』ダイジェストはこちら。
天才(天然)ならではのMCも相変わらず面白かったです。彼の中ではそれらの話と演奏は繋がっているんだろうな。以下おぼえがき。あまりにも支離滅裂なのでちゃんと再現出来ません……。
・インストから言葉が増えていく「few」「あおいだ空」「祈り」の流れを「人間が進化してる感じでしょ〜」
・住んでた家が壊されたんですけど、それを向かいから見てたんだけど…そう向かいに引っ越したの(笑)あ〜壊されてく〜、日々なくなっていく〜、でもその家がなくなって、そこからそれ迄見えなかった空が見えたりして…その感じがなんかいいなーって
・カラーコーディネーターのひとに診てもらったんですよ、黄色系とピンク系の肌があるんですって。で、僕今顎髭あるんですけど、似合う色を合わせると顎髭が目立たなく見えるんですよ〜。個人的には黒とか白とかが好きで…後ろの方へ後ろの方へ行きたがる性分なんで、あんまり目立たない色がいいなって……でも黄色が似合うって言われて。診てもらったとき僕は似合わない色を着ていってたの。後日手紙で診断を貰ったんですけど、「似合わないと思ってました」って(笑)そういうのって言うタイミング難しいですよね。で、黄色を着るようにしてるんだけど、41にもなって黄色って恥ずかしいね!周りからも避けられてるような気がする
・山田くんと久々に再会して呑んだとき、「なんでそんなにライヴするの」って訊いたの。そしたら「なんでそんなにライヴやらないの」って返された(笑)
・山田くんは話が面白くないとiPhoneいじりだす(山田さん平謝り)
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06月27日(木)
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