ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『不道徳教室』
そんな彼女たちと、彼女たちにグレイと名付けられ舞台にその姿を現さない傷病兵。生と死の谷間を森の奥で見付けてしまったかのように、三人は秘密を共有する。その森に迷い込んだ山城の人生はその後どんなものになるのか。社会との接点を失い、多分あかねをも失う。ラストシーン、ゼラニウムをはじめとする鮮やかな赤い花に囲まれて立ち尽くすあかねは山城が見た幻か、それとも。ふとあかねの姿に『シブヤから遠く離れて』の娼婦マリーを思い出しました。また会えたような気がして嬉しかった。使用曲のカエターノ・ヴェローゾ「Cucurrucucu Paloma」(ペドロ・アルモドヴァル監督作品『トーク・トゥ・ハー』のあれです!)も印象的でした。

戯曲は『悲劇喜劇』2013年7月号に掲載。この岩松了特集号、充実の内容です。まさに永久保存版。岩松さんが気になる方、是非。

06月15日(土)
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