ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『CLOUD ―クラウド』上演台本
( )内に示される、実際には声に出されない台詞の心情、解説も簡潔に要点が押さえてある。想像が拡がるトピックがいくらでも潜んでいる台本ですから、舞台を未見のひとが読んでも存分に楽しめると思います。そして逆に言えば、今後『クラウド』を他のカンパニーで新たに上演することがあった場合、この“テキストに書かれていない”部分をいかようにも違うものに出来る訳です。

と言う訳でご本人言うところの「設計図」としての面白さが満載の台本ですが、勿論台詞そのもののキラーラインも地雷のように仕込まれていますよーう、うえーん。キャースズカツさんカッコ☆E!(だいじなことなので二度言った)

あと、『クラウド』以外のスズカツさんの作品から思い起こされたことを含め興味深かったところなどをおぼえがき。

・このオープニング、『LYNX』でも『欲望という名の電車』でもそうだったなーって。このふたつに限らないけど。ゆったり暗転、上空からの音と光。円形劇場って音も照明も降ってくるような感覚がある。大好きな劇場

・そういえばイタバシは「スマートフォン」、ウサミは「携帯」指定なのが面白かったな。当て書きの要素もあるかな

・エンドウの心情寄りで読んでしまいがちなのでしょんぼりする。うえーん

・オガワのある台詞がテキストにはなかったんだけど、これは最終稿の後にスズカツさんが書き足したのか、トモロヲさんがアドリブ的に言った言葉をスズカツさんが残したのかどっちなのか気になるなー。ここ自分にとってかなり大事なとこ。オガワの“ゆれ”が見えるので

・スズカツさんの作品にはよく“不在の女性”が出てきます。『LYNX』初演のエリコ、『ウェアハウス』初演のハスミの奥さん、他にもいろいろ。今回はオガワの元奥さん≒エンドウの奥さんがそれに当たります。「心に穴の空いた、無限が出発点なんて最高、時間なんて無意味だと言う海みたいな女の子」。『LYNX』初演のテーマは「都市生活におけるオリジナルとコピー」だったと記憶していますが、エリコと、ハスミの奥さんと、オガワ、エンドウの元奥さんが同一人物だったら?とふと思う。いや、同一人物ではなくコピーと言った方がしっくりくるか。彼女たちは誰かのコピーで、時間など意に介さず生きている。どこにもいなくて、あらゆる場所に偏在している

・なんてことを妄想するのも楽しいものです

・と言えば「あらゆる場所に偏在している」って矛盾していて、禅問答みたいだよね

・そうそう、イギー・ポップとデヴィッド・ボウイのことをオガワとエンドウに重ねあわせちゃったりもしたわー。どっちも死ななくてホントよかったよねー!でもエンドウは(泣)それ言ったらヒレルとアンソニーのことも思い出すわー!(もうすぐ来日記念)

だんだん使用曲の深読みみたいになってきた…あかんわー台本関係ない!そこをリセットしてまっさらから読める楽しさもある筈。忘れたり思い出したりし乍ら読んでいこう。そして新しい『クラウド』の世界にまた触れられることに感謝しよう。といったん〆ますが、いろいろひっかかりが出てきたらまた感想書きたいな(まだあるんかい)。

07月27日(水)
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