ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『欲望という名の電車』
個人的にステラとミッチは大好きなキャラクター。砂羽さんのステラはホントかわいかった。そのかわいさが次女らしいノホホンさと頓着のなさとして表れており、家を守り続けて敗れた長女ブランチとの対比として効果的でした。あとやっぱりすごいセクシーなんだよね、『人形の家』のノラ的な身体と言おうか。あの声もぴったり。そしてオクイさんのミッチ、すごいよかったー!後半ブランチの正体を知り「夏にやらせてもらえなかったことを」しようとやって来ますが、そのときの態度がとても不器用で悲しい。最後のポーカーのシーンも。ミッチのキャラクターって極端にマザコンにしたり、態度が豹変したとき極端に男の身勝手さを出す演出も多いけど、今回のミッチはどこ迄もひととうまくコミュニケーションがとれない人物として描かれていたことに好感を持ちました。こういうところって、オクイさんの演技もそうですが、どんなしょうもない人物をもあたたかく見詰め冷静に観察する松尾さんの手腕が光っていたように思います。

登場人物皆が愛すべきキャラクター。しかし日々を生きるひとたちは常に残酷な現実と向き合っている。「欲望という名の電車に乗って、墓場という電車に乗り換えて」、ブランチは天国にやってきた。エリージャン・フィールドは、彼女が死ぬにふさわしい場所と言うことだ。天国の住人たちは彼女に引導を渡す役目を果たす。彼女を葬り、街はまた元の平穏を取り戻す。全てを呑み込み流し去り、多くの命が生まれ消えていく海のように。

12月には青年座が鳴海四郎訳、鵜山仁演出で上演します。ブランチは高畑淳子さん(!)。こちらも楽しみ。

(追記:東京千秋楽リピートしました。そちらの感想にもちっとつっこんだこと書きます、印象が変わった箇所もあります。リピートしてよかった!)

04月16日(土)
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