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I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた』
そして毬谷友子さん!あのニナ・ハーゲンの歌を劇中日本語で唄うと言うハードルの高い役どころがドンピシャでした。そうだよこのひとは妖怪女優だったよ…夜長姫@贋作・桜の森の満開の下だったひとだもの。お冬(オフィーリア)@天保十二年のシェイクスピアだったひとだもの。あの歌唄える女優さんってなかなかいない(つうか歌手にもいないか…)でしょう…誰がいるよ。純ちゃんはおいといて。やっぱこえー!すげー!毬谷さんは「Epitaph」も唄うのですが、そちらも素晴らしかったです。
鳳蘭さんもスターの貫禄、格好よかった…。男優陣は静かにしかし必死に「砕けたガラスの城の破片をかき集め」、スターから「こどもの父親の名前は忘れてしまったわ」と言い放たれる(実際そこに父親がいたかは明かされない)寂しい役回りを優しさを込めて表現しておりそれも素晴らしかった。ウエンツくんは初舞台だそうですが、青年姿も女装姿も堂々としたものでした。
カーテンコールでザ・タイマーズの「デイ・ドリーム・ビリーバー」が流れた。客席がどよめいた。初日からそうだったと聞いていたんだけど、芝居に入り込んで観ていたのですっかり忘れていて、あのイントロが流れてきた時にハッとした。今日は告別式だった。追悼の意味で使うことにしたのか、その前から決まっていたのかは判らないが、これが芝居の内容にぴったりの歌詞だったのだ。これも現在を映すことなのかも知れない。あざといと言われることもあるだろうが、こういった蜷川さんの敏感さと言うか、即実行に移す反射力の早さは、他の現場ではなかなか見られない。本人も自覚的なのだと思う。それが出来るのが演劇だ、やらないでどうする。なんで皆やらないんだ?そういうことだ。青山葬儀所ではまだ告別式が続いているだろう。心の中で送ることにした。ゆっくり劇場を出た。
PARCOでやってる『R2C2』でもキヨシローさんのことは思い出すだろう。来週観ます。
05月09日(土)
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