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西方見聞録
by マルコ
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■いい夢ばっかりじゃないけど悪い夢ばっかりでもない
な〜んかアフリカに呼ばれちゃってるって単に映画を2本観ただけなんですが。いや映画を普段見ない人なので(いや昔は見てたんだけど)映画ってやっぱりイイですね。かなり魂を持っていかれる感じがしました。
で、ダーウィンの悪夢。
うーん。むつかしい。アフリカの苦悩は先進国の過剰消費と武器輸出と直結している。それがとてもわかりやすく語られてる映画でした。わかりやす過ぎるくらいに。わたしたちの食卓と結びつくアフリカの苦悩。そう、それはそうなんだけどデモなんか違うな〜。大きい魚がグローバル経済という複雑な生態系の中で小さな魚を食う話。大きい魚は中くらいの魚を。中くらいの魚はそれよりちょっと小さい魚を。小さい魚はもっと小さい魚を。一番小さい魚は弱った魚を攻撃する。そういう部分はわかるんだけどさ。じゃあ中小の魚にリスク負わせて語らせてばかりいないで、ヨーロッパで武器を積み込む現場でも撮影してきてよ、とも思う。
とても懐かしいわたしの大好きなアフリカ。この街角の感じ。あのオフロード具合。わたしが暮らしたケニア地方都市と町の空気がすごく似ているタンザニアのムアンザ。うきうきするようなリンガラミュージックが聞こえてきそうだ。普通のアフリカの田舎町がこうやって広くみんなに見てもらえたのは評価したい、、。でも、でも聞こえてくるのはなぜ弾むようなアフリカの街角にあふれているリンガラミュージックでなくて悲しいシャンソンなんだろう。ひたすら悲しく悲惨に描かれていくアフリカにおいおいという気もしてくる。
ストリートチルドレンもマラヤさん(売春婦)さんもどこの町にも居る。ナイルパーチ景気でもりあがってるから、鉱山町が活況を呈しているように目立っているのかもしれないけど、そして対策が後手に回ってるのかもしれないけど、ほんとによくあるアフリカの貧困の物語をまったく自助努力や救いの場面をカットして撮影するというのはなんかフェアじゃない感じがした。
マルコのアフリカの知見は非常に昔のものだし(13年たっちゃってるよ!)すごーく限られた範囲だし、安易に一般化は出来ないけど、でもそれはないよ、という場面がいくつかあった。
語られる主題はナイルパーチでなくても南アの葡萄でも、ナエバシャ湖のバラでも私の暮らした町メルーのミラでもきっとまったく同じ映画が撮れたと思う。ほんとにありふれたアフリカの光景がつづられる。
そういう意味では比較的民生の安定しているたくさんの観光資源を持つタンザニアはスケープゴートにされてなんかかわいそうだな。大統領が怒る気持ちもよくわかる。ヨーロッパでナイルパーチの不買運動も起こったっていうから、なおさらだ。世界銀行がガッツリ金貸してインフラ整えたって言うのにナイルパーチが売れなかったら、金利付借金をどうやって返すんだろう。ぽーれさーな(お気の毒に)。
とにかく長くなりそうなので話題を分けて不定期連載でダーウィンの悪夢でことさら悲惨に描かれてた、『ストリートチルドレン』『マラヤ(売春婦)さん』『エイズ』についてマルコが見聞したことを語って行きたいと思います。これらの話は自助努力ありだとずいぶん印象が違うと思うよ。それともマルコが悲劇に不感症になってるのかな。自信なくなってきちゃった。
ちなみに13年前、タンザニアはケニアと比べてすごーく治安が安定していました。タンザニア隊員がケニアに遊びに来るとよくあっという間に追いはぎに身ぐるみはがれてました。ケニア隊員は特にナイロビ隊員はアフリカで一番人相が悪くなるって言われるくらい治安が悪い中で活動しているのでめったなことではやられませんでしたが、マルコはのほほんとした地方隊員だったのでナイロビのディスコで売春婦さんに置き引きに合ったことがあります(目撃者いとなん)。とにかくタンザニアは牧歌的な国と評判でした。
映画はドキュメンタリーでこういう構成でした。以下ネタばれ注意!
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02月26日(月)
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