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西方見聞録
by マルコ
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■のだめでさっぱり〜少女漫画及びお伽噺に見るジェンダーの刷り込みとそれへの拒否〜
掲示板でいとなんとダイヤさんがディズニーの白雪姫をめぐってかくのごとき感慨を書いておられた。
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投稿者: ダイヤ 投稿日: 5月16日(月)15時18分46秒
待ってるだけの存在ちゅーのが許せないんでしょうな。
でもって、4歳児のリクエストにより、今彼はスーパージェンダー古典映画「白雪姫」をまた見てます。姫の歌声が聞こえてくると微妙にむかつきますわ。
投稿者: いとなん 投稿日: 5月17日(火)14時22分33秒
>スーパージェンダー古典映画白雪姫
前にも申しましたが私は3歳のころにこれをみて
白雪姫キスで復活のシーンで突然拍手を始めたという、
すっかり刷り込まれた幼児でした。
今は野人(と私を呼ぶ者が少なからずいる)
のような人間になってしまったが、
どこかでなーんかが残っているような気がしますわ。
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「女の子が育っていく過程で出会う「物語」には幾重もの罠がいっぱいしかけられている。」みたいな話は お姫様とジェンダーや女と恋愛──少女マンガのラブ・イリュージョン(藤本由香里)なんかの論考ですっぱり語られている。(ちなみに後者の藤本由香里論考はどらりんさんのHPでおしえてもらいました〜)
今大人になってそれらの『罠』満載メディアを読み返すと、いろいろわかってない子ども時代に深層心理に何事か刻まれちゃったな〜と思う。
白雪姫は王子さまと結ばれて幸せになって話は終わっている。あんなヤバイお后から娘1人守ってやれない父王が治める国がその後どうなっていくのか?姫は夫の軍勢を借りて祖国の立てなおしに乗り出さなくていいのか?とかそう言う懸念事項は姫個人の幸せの前に一切棚上げされる。
それぐらい女は王子と結婚さえすればすべてがうまく行く。という命題は『古典』の中で生き延びて、しつこく女の子が育っていく過程で語られるのだ。
前にFeliceさんちで紹介されていた世界史講義録『すべての女が望んでいるのは愛でも出世でもなく「自分の意志をもつこと」であるなんて言う泣かせるGOODな話をぜひディズニーはアニメ化していただきたいものだ。
さて、天下のベストセラーマンガ「のだめカンタービレ」の最新刊12巻が発売された。このまんがは才能あふれるのにキャリア形成がうまく行っていなかった千秋とのだめの男女の主人公を軸に展開される。千秋(男)が飛行機恐怖症というキャリア形成の阻害要因を克服すると同時にめざましく世界でみとめられていくのに、のだめ(女)は相変わらずそのあふれる才能を他者に表現する方法が見つからず苦悩を続けている。
今回、世界演奏旅行から帰ってきた千秋が、あせりで迸ってしまう情熱の行き場を見失い苦悩するのだめに「きす」して「俺はおまえの音楽が好きだから!」という場面があった。
これにたいするのだめの返答が出色だった。
(以下引用)
「千秋先輩ひとりが好きだって仕方ないんですよ!もお的はずれなことばっかり!!同情するなら金をくれって言うんデスよ!!」
最後の一文は今ひとつ意味不明だが、のだめがほしいのはたった一人の愛と理解ではなくて自分の中にある才能をちゃんと表現する事で得られる正当な評価だ、という事がとてもよくわかる場面だった。
愛なんかですべてをチャラにされてはたまらない。
そういうメッセージがベストセラーとして広く発信された事をひとまず喜びたい。今後の展開に期待。
05月17日(火)
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