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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■維新信者集会潜入レポート





 3月8日夜、大阪市平野区の平野区民センターでは維新の会主催の「タウンミーティング」なるものが行われていた。オレは以前からこの集会の中味に興味があったので、潜入調査のためにこの集会に出ることにした。開始時間ちょうどくらいに会場に着き、無料駐車場にオレはクルマを駐めた。

 入り口では緑の軍団が入場者を整理している。広い会場には椅子が整然と並べられ、椅子の上にはチラシが置かれている。椅子の数から考えて500人は軽く入ってるだろうか。一枚は市議選の候補者のチラシ。もう一枚は維新の会の政策を紹介するチラシである。オレはその席に座った。入場時に名前や住所を記載するようになっていて、オレは「これは必ず書かないといけないんですか?」と確認すると「名前だけでも」ということだったので、さすがに維新ジャーに知れ渡ってるかも知れない「江草乗」と書くのもはばかられたので、適当な名前を書いて提出した。松井次郎とか吉村嘘文と書いてやれば面白かったかも知れない。

 維新議員の挨拶、そして大阪市長選挙に出馬予定の横山ひでゆき府議のスピーチがあった。横山府議はもとは大阪府庁の職員だったということで、大阪府と大阪市の公務員がいかに仲が悪いか、そのためにさまざまなことが進まなかったという説明をされた。その一せいで淀川左岸線の工事が進まなかったということだった。ちなみにこの淀川左岸線というのは阪神高速道路公団の事業であり、府と市の対立のせいで工事が遅れたというのはいくらなんでも無理筋だなとオレは聞いていて思ったのである。

 それ以外にも横山府議は二重行政のことについてえんえんと説明され、WTCタワーとりんくうゲートタワーのことなどをその実例としてあげていた。川の右岸と左岸で管轄が違うから防災計画が進まないということも出した。それを聴く聴衆の反応だが、時々拍手が入り、ネタのとことではみんなが笑い、たとえ嘘やあいまいなことを語っていても誰にも突っ込まれることがないので自信たっぷりで話された。府庁職員と大阪市役所の職員が反目し合っていたのかどうかというのは正直オレにはよくわからない。

 約30分経過して、吉村知事が登場した。歓声と拍手、こういうのがあると本人が「オレはスターだ」と勘違いするのも頷ける。新興宗教の教祖にはそのカリスマ性が必要なわけで、こういう集会がそのために役立っているのだろう。

 吉村知事は大阪府の借金を減らしたということを強調した。借金が5000億あって、しかも借金を返すために積み立てている手をつけてはいけない部分(減債基金)も使ってしまっていたという。これは吉村がいつも強調することである。そこで吉村知事は「太田房江は退職金2期分として8000万円もらった。ぼくは退職金を廃止しました。大阪市からの4000万円、そして知事一期分の4000万円、これをもらいません。知事をもう一期やれば1億2000万円、年末ジャンボ宝くじですね。タワマンが買えます。」とアピールしたのである。もっとも吉村知事はタワマンを複数所有しているらしいので、このアピールはそれを知ってるオレはちょっと吹きそうになった。そこで「おまえタワマン持ってるやんけ」と突っ込みたいところである。

 そして橋下が知事になったときに大阪府の借金が5兆円あったのを、今がんばって返して3兆3000億円くらいまで減らしたとか、改革によって無駄を減らし借金を減らしたということを強調した。こういうスピーチを聴いていると、なんだか吉村がものすごく有能ですばらしい指導者であるかのように聴取が錯覚することもよくわかる。会場全体が吉村をカリスマとして賛美する雰囲気なのである。


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03月08日(水)
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