ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
[18578843hit]

■新土地収用法を制定せよ!


 日本は本格的な人口減少時代に入っていく。無住の土地家屋が増加し、独居老人の死後は誰が相続するかもわからないまま未登記で放置される土地が増えていくのである。日本中の未登記地の面積は九州よりも広いという。こんな状態を放置していていいはずがない。きちっと管理しないとそこに不法侵入者が定住したりする可能性もある。いつのまにかいろんな国が日本国内にコロニーを建設するということにもなりかねない。そうなる前にきちんと「新土地収用法」を制定して、一定期間以上無住の土地や固定資産税が払われてない土地を国や自治体がが収容するルールを決めるべきである。

 固定資産税が払われないままに放置されている都市部の空き家はどんどん取り壊して緑地化するか、業者に販売してしまう。販売価格と取り壊し費用の差額のうち半分は地方自治体が手数料として受け取り、もしも相続権者が訴えてきた場合はその残りをいつでも支払えるように供託しておく。もしも取り壊し費用の方が上回った場合はその金額は国や自治体が負担するということにして再開発をしやすくすればいいのである。

 未登記のまま放置され、相続権を持つ人の数がどんどんふくれあがった場合にそれをいちいち探し出して連絡しするという面倒な作業が地方自治体の側に押しつけられていることがそもそも間違いなのである。それは放置してるヤツが悪いのである。

 ただ、放置する側にも理由がある。それは登記費用が異常に高いことである。これは諸外国と比較しても日本の登記手数料の高さは突出している。たとえば普通に一戸建ての家を新築したら30万近い登記手数料を支払わないといけないのである。このような高い登記手数料がかかるために、登記しないで放置される土地が多いのである。

 利用されていない土地をどんどん利用可能にし、空き家を活用するということがなぜ進まないのか。それは「地価」を下げたくないからである。こんなに空き家が多いのにどんどんタワーマンションが建てられ、賃貸住宅の空き室率が上昇しているというのに供給過剰な状態が続いている。オレは7月に京都に出かけて、学生向けのワンルームマンションの賃貸相場が暴落していることに気がついた。学生の数が減っているのに新築の物件がどんどん供給されるから、古い物件は値下げするしかないのである。敷金礼金ゼロのゼロゼロ物件だけではない。家賃を何ヶ月かタダにするから住んでくれというものまであるのだ。賃貸住宅のオーナーの中には多くの空き室を抱えて破産寸前の人もいる。相続税対策で建てられた賃貸住宅が負の遺産となっているのである。

 オレの住んでいる地域も空き家が増えた。庭の草が荒れ放題になっていて、明らかに人が住んでないという戸建て住宅が多いのである。便利な場所にあるそうした住宅がそうして放置されているのは本当にもったいない。もちろん所有者にもいろんな都合があるだろう。処分するか賃貸するか、なんらかの方法でそれを活用する仕組みを作り出さないとだめである。地方自治体がそうした事業に乗り出しやすくするためには法律を改正して、放置されている土地家屋を簡単に強制収用できるようにしないとダメである。

 シャッター通りをどうすれば活性化できるのか。古い商店街はどうすればよみがえるのか。そしてどんどん無住の人が増える地域をどうするのか。広いお屋敷の中で独居老人が孤独死を待っているような状況をどうすれば変えられるのか。行政が何もできなければ、民間で工夫できることはないのか。古家の活用に特化した業者は出ないのだろうか。

←1位を目指しています! m(_ _)m 
09月21日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る