ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
[18828915hit]
■なぜミサイルなんかが必要なのか?
ブログランキングの投票いつもありがとうございます。1位が目標ですのでよろしくお願いします。
アメリカはイラク侵略の口実として「大量破壊兵器の保有」というデタラメの理由を掲げ、日本政府はそのまやかしを信じて戦争協力を行った。大量破壊兵器を所有することが無条件に悪なのだったら、アメリカやロシアや中国といった核兵器保有国はいったいどうなるのか。なぜ大国の核兵器は肯定され、イラクの通常兵器は否定されるのか。それを明確に説明できる論理を誰が持ってるのか。日本は少なくともすべてのこのような兵器を否定する立場を貫くべきではないのか。オレは以下の記事に対して大きな違和感を抱いたのである。以下、読売新聞の記事を引用する。
日米共同開発の迎撃ミサイル、多弾頭の導入を日本が了承
日米両政府が共同開発中の海上配備型ミサイル防衛の次世代型迎撃ミサイルに関し、弾頭が複数に分かれる多弾頭の導入を日本が了承していたことが分かった。
日米関係筋が2日、明らかにした。多弾頭型の迎撃ミサイルは、ロシアや中国が新たな弾道ミサイルを開発していることから、米国内で早期導入を求める声が出ていた。米下院軍事委員会は昨年5月、多弾頭型への変更の条件に日本の同意を掲げたため、今回の同意で、米国による多弾頭型ミサイルの開発は本格的に進むことになる。
次世代型迎撃ミサイルの多弾頭化は、ロシアや中国が、多弾頭の大陸間弾道弾(ICBM)や潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の開発を進めていることに対抗し、米国が2006年ごろから検討を始めた。
当初は日本に共同開発を打診したが、日本は〈1〉共同開発を始めたばかりの「SM3ブロック2A」の2014年の開発完了が遅れ、開発費も膨らむ〈2〉北朝鮮が多弾頭型の弾道ミサイルを持っていないとみられる――ため、拒否した。
ただ、多弾頭型の開発を米国が単独で進めれば、日本が資金面で追加負担を強いられることは、当面ない。また、現在進めている単弾頭型の改良システムの共同開発に遅れが生じない見通しも立ったため、米国の方針転換を了承、事務レベルで伝えた。日本としても、将来は、「安全保障情勢によって」(防衛省幹部)、単弾頭型から切り替える必要が出てくることも考慮した。
SM3ブロック2Aは、既に日本のイージス艦にも配備されているSM3ブロック1Aに比べ、防護範囲が約2倍の1000キロ・メートル程度に広がり、大陸間弾道弾を迎撃できる。新たな多弾頭型の開発にあたっては、これまで日米が共同開発した技術などが応用されることも想定されており、米政府は「SM3ブロック2B」と呼んでいる。(2008年5月3日03時02分 読売新聞)
日米両政府はなぜ多弾頭の迎撃ミサイルを開発しないといけないのか。それはロシアや中国が新たな弾道ミサイルを開発しているからだという。それで日米が迎撃ミサイルを開発したら、今度はロシアや中国がもっと威力の大きな迎撃不能なものを開発するだけである。それによって誰が得するのか。軍産複合体と呼ばれる巨大な軍需産業に莫大な利益が落ちるのである。軍拡競争には限りがない。そんな意味のない行為にとてつもないゼニがつぎ込まれることの愚かさをこそ、日本政府は世界に訴えないといけないのではないか。そこでアメリカの開発に協力するのではなく、そんなものを開発しようとしている中国やロシアに対してそれをやめさせるように働きかけるべきではないのか。
[5]続きを読む
05月05日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る