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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■タミフルに関する大いなる疑問
オレは一度もタミフルを服用したことがない。まあインフルエンザになるようなことがなかったせいかも知れないが、基本的に風邪は寝て治すという方針のオレにとって、そんな薬物の力で一気に治したくないということもある。そういうわけで幻覚や異常行動について検証するにも自分が体験していないからわからないわけだが、タミフルを服用後にマンションから飛び降りたなどという事件を聞くと、素人目にはそれが何か関係がありそうなもののように思えるのである。マスコミの一連の「タミフル叩き」もおそらくはそういう流れを受けているのだろう。そんなに危険なものなら「服用後は手錠を掛けて動けないようにして部屋の隅に転がしておいてください」という注意書きをすべきである。そのように書いてあったのに指示に従わなかった人が飛び降り自殺しても、それは服用時の注意を守らなかっただけのことだと言い逃れができそうである。
さて、そのタミフルの輸入販売元である中外製薬にこのような疑惑が出てきた。
厚労省課長、中外製薬に天下り 医薬品担当 国会で質疑
2007年03月20日19時52分
厚生労働省で医薬品の販売許可や副作用認定などを担当していた元課長(58)が退職後、中外製薬(本社・東京)に天下っていたことがわかった。20日の参院厚生労働委員会で共産党の小池晃氏が指摘した。国家公務員は離職後2年間、在職中に密接な関係があった企業に勤められないが、元課長の場合、2年を超えていた。柳沢厚労相は「法的に問題はなく、薬事行政がゆがめられることはない」と述べた。
同省によると、元課長は医薬安全局安全対策課長や医薬局審査管理課長などを務め03年8月に退職。財団法人に2年1カ月勤めた後、中外製薬に移ったという。
中外製薬はインフルエンザ治療薬「タミフル」の輸入販売元。薬の服用と異常行動との関連が指摘されており、厚労省研究班が調べている。同社は「職歴や知識などを総合的にみて貢献しうる人材と判断して採用した」と話している。
「国家公務員は離職後2年間、在職中に密接な関係があった企業に勤められない」というルールをクリアするためにぎりぎりの2年と1ヶ月、財団法人に勤務してから中外製薬に採用されたことから見て、この天下りが計画的に進められたことがよく分かる。オレが気分悪いのはこういう連中の「ルール守ってるからいいだろう」という開き直りである。天下りの目的は言うまでもなく監督官庁のOBを採用することで自社を有利にすることである。そうやって審査に手心を加えてもらうわけだ。よくあることであり、我が国の天下り構造が典型的に利用された一例である。
柳沢厚労相の「法的に問題はなく、薬事行政がゆがめられることはない」という発言も実に腹立たしい。つまり「(特定企業との癒着を疑われるかも知れないが)法的には問題ない」という前半部分を省略した言い方なのであり、国民が疑問に感じる問題の核心はその省略部分にあるわけで、それをごまかそうとする柳沢が誠実に国民の疑問に答える気があるとは思えない。まあ柳沢の最近の発言を聞いたらヤツがどの程度のオッサンなのかすでに明らかになってるわけで、そんなクソ野郎にまともな判断を期待する方が間違っているわけだが。たとえ法的に問題なくても、道義的に問題のあることをやってはいけないというのが国民の常識なのである。不倫や浮気が法的には問題はないのと同じことである。不倫疑惑を追及された議員が「法的には問題ない」と開き直ったら失笑を買うだろう。その程度の情けない発言であることを柳沢のボケはわかってるのだろうか。
タミフルの副作用や異常行動を調査している研究機関には、研究費の名目でゼニがばらまかれ、そのゼニの効果はまことに絶大でどこからも「問題なし」の報告が届いたそうである。本当に「問題なし」だったの、ゼニのおかげで「問題なし」になったのかがわからない。そういう状況で公平な報告を期待する方が無理である。すべての研究者がゼニで動くというわけではなく、大多数は良心的に研究されてるとオレは信じたい。しかし、一部の悪意あるもののために多くの悲劇が起きてきたこともまた事実なのだ。
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03月21日(水)
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