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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■勉強の仕方がわからない人たち
「あーこの問題は見たことがあるな」「あーこの単語、こないだ他の模試でも出てたやんけ!」というふうに、受験生は目の前の問題を見つつ、記憶の中から過去に自分にINPUTされた知識を探るのである。そして目の前の解答用紙にOUTPUTするのである。勉強というのはとにかくOUTPUTが大事なのだ。

 勉強の仕方がわからないという生徒は、INPUTばかりしている。ただ参考書をぼんやりと眺めているだけ、先生の話をぼーっと聞いてるだけ、東進でDVDを再生して観ているだけである。そうして「オレは今日6時間も勉強した!」と満足している。いや、おまえは6時間無駄にしてるんだとオレは言いたい。

 いくら勉強をしても成績が上がらないと嘆く生徒がいるが、そういう生徒はたいていINPUTしかしていないし、そのINPUTもどんどん忘れて失われるから結局何もしていないのと同じである。もちろん馬鹿だから頭の中は空っぽだ。INPUTしなければ何も始まらないことはよくわかる。しかし、ただもうINPUTしかしないのである。それ以外の勉強というものを知らないのだ。オレはそういう意味のない勉強のことを「オナニー学習」という。後には空しさしか残らないのに、本人は満足してることが多いからだ。受験生は「オナニー」ではなく「中味のある勉強」をしないといけない。しかし多くの馬鹿はその「オナニー」を「勉強」と勘違いしてるのである。そして大まじめに「オレは昨日6時間も勉強した」「オレは朝から晩まで勉強した」とほざいてるのである。実際は朝から晩まで「オナニー」しかしていない馬鹿であることに気づかないのである。6時間もオナニーしていったいどうするんだ馬鹿。

 勉強をオナニーで終わらせないようにするにはどうしたらいいのか。それが「OUTPUT重視」の学習である。昔公立高校に勤務していた頃、「試験に出る英単語」という参考書が流行っていて、その単語をすべて覚えたと自慢する生徒がいた。確かに彼はすべての単語を覚えていたようだが、関関同立に全敗して浪人した。彼の勉強の誤りは、INPUTした時点で勉強が終わったと勘違いしたことである。そのINPUTしたせっかくの知識を武器にして、がんがん英文を読まないといけなかったのだ。せっかくのINPUTを活かせなかったのは、OUTPUTの時間をたっぷり取らなかったからである。

 オレは受験生の頃、ひたすら問題を解いた。センター試験の英語の短答式の問題に強くなるために問題集の立ち読みをよくやった。大きな書店で問題集を立ち読みしてその場で解くのである。毎日30分ほど必ずそのトレーニングをした。そのうちに同じ知識を問う問題がいろんな問題集に出てることに気がついた。そうして正解率が上がっていった。やがて、ごくまれにしか間違わなくなった。英文法の問題につよくなるために、正誤問題をひたすら解き、そのマニアックな解説を読んで理解した。オレがやっていた勉強はOUTPUTの作業だった。

 オレは高校1年の頃、数学Tが苦手だった。なぜ苦手だったかというと、教科書を読んだだけで理解した気になっていた。つまりINPUTしかしていなかったからである。そのまま試験を受けても解けるわけがなかった。必要なのはわかったような内容でも実際に自分が書いて試してみることである。教科書と同じように証明できるのか再現してやってみることを繰り返し、そういうOUTPUTの勉強をきちんとやるようになって一気に数学は得点源に変わった。高校2年になって微分積分をやっていた頃、オレは面白いように問題が解けて自分が神になったような気がしたことがある。新しい問題に出会って、それをどうやって解くのか必死で考えて、そして正解に到達できた時の充実感や達成感はオレにさらにやる気を与えてくれた。

 ぼんやりと参考書を眺めて、「勉強のふり」をしているだけの受験生たちはいったい何をしたいのだろうか。本気で大学に入る気があるのだろうか。それとも「勉強をしてる」というただのアリバイ作りをして親や周囲を安心させたいだけなのだろうか。あるいは宝くじを買うような気持ちで「もしかしたら運良く合格するかも知れない」と思ってるのだろうか。オレには馬鹿の考えてることは理解できないのである。



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12月17日(水)
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