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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■貧困の中で大人になること
大学・短大への進学率が5割を超えてしまったために、小中学校の学習も満足に理解しない人たちが大学へ進学し、そして勘違いしたまま就職活動しているという現実がそこに存在しているのである。もしも大学進学せずに高卒で働く場がちゃんと用意されていれば借金を背負うこともなかったのである。すべての問題の解決は親の貧困対策であり、小中学校の子どもに満足な学びの場を用意することなのだ。
どんな親の子に生まれてくるかを子どもは選べない。親が貧困であったからといって子どもの学びの機会が奪われていいはずがない。オレはそれを強く思う。そして親の貧困ゆえに学べない子どもたちを救済する仕組みが存在して欲しいと思うのである。東京都は生活保護の家庭に塾代をサポートしているという。それもオレはどうかと思うのだ。小学校の校区よりももっと小さな地域ごとに子どもの学びや遊びをサポートできる無償の場が存在し、そこにボランティアの元教員や引退世代の大人たちが集まって子どもたちの世話をして、いっしょに親たちの自立や就職のお手伝いまでできるようなことはできないのかと。
かつてイギリスでは「ゆりかごから墓場まで」という高福祉政策が伝統的にとられてきた。ところがサッチャー首相の登場によって社会には規制緩和の嵐が吹き荒れ、多くの貧困層が生み出されてしまった。これは日本で今非正規雇用が拡大し、景気が良くなっても労働者の総賃金が減少しているという状況と酷似している。
2010年、イギリスでは「子どもの貧困撲滅法」が成立した。その結果どの政権も子どもを取り巻く貧困問題と向き合うこととなった。貧困地区には「子どもセンター」が設置され、そこでは子育てのなんたるかも知らない親を一人前の親にするためのサポート体制が充実してるという。日本とは失業率も比較にならないほど高いイギリスでは貧困問題も日本以上である。しかし日本もいずれ確実に同じ状況に陥るだろう。だからこそこの問題には向き合わないといけないのである。
貧困の中で育つ子どもの中には優れた素質を秘めた子どももたくさんいるだろう。そうした子どもがやる気を失い、不登校になったり自傷行為に走ったりすることを我々は阻止しないといけない。子どもたちを貧困から守るということは、同時にその親たちの生活も支えると言うことであり、今最も求められる貧困対策なのである。
我が国の将来を考えたとき、数兆円のゼニをばらまく「国土強靱化政策」などよりもはるかに大切なのが子どもの教育である。そこにゼニを回してみようという発想は残念ながら今の既存の政治家にはない。橋下大阪市長などいかに教育関係にかかるゼニを減らすことしか考えていない。教育を立て直すことが地域を立て直し、将来の日本を元気にすることであるということがちっともわかってないのである。
「貧困の中でおとなになる」
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11月24日(日)
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