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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■代理出産がなぜいけないのか?
 日本では代理出産を規制する法律は無いが、日本産科婦人科学会が指針で禁止している。しかし海外でのあっせんに関する規定はなく、強制力もない。日本学術会議は08年、第三者の体を生殖の手段として使うことは問題があると、代理出産を原則禁止する報告書をまとめた。(岡崎明子)

 「第三者の体を生殖の手段として使うことはいけない」のはなぜか。もしもここに「お姉ちゃんの子ども、私が代わりに産んであげるわ」という心優しい妹が居て、それを可能にするだけの医療技術があって、なぜ代理母になってはいけないのか。子宮を手術で摘出した我が子のために代理母になろうとする母親がいてなぜいけないのか。日本ではビジネスとしての代理母だけではなくて、親族が代理母になることもすべて禁止されているのである。危険があるのなら、その危険に対してなんらかの対策を立てればいいじゃないか。

 「生殖」をビジネスにすることがいけないのならば、「性」をビジネスにすることも規制すべきだ。その両者は不可分のものであるとオレは思うのである。後者を商品として流通させ、それが巨大な市場として資本主義社会にとって不可欠な要素として存在することを容認しておきながら、その一方で「生殖」ビジネスは認めないというのは矛盾ではないのか。少なくともその片方だけを規制することには正当性がないとオレは思うのだ。

 インドで代理母をする女性たちは劣悪な環境の共同生活所に暮らし、わずか60万ほどの報酬でその生活を拘束されているという。日本人が業者に支払う金額は500万ということだからかなりの金額が仲介業者にピンハネされているのである。自分の身体を提供して出産してくれる女性にその謝礼のほとんどは支払われるべきではないのか。仲介するだけで暴利を得る業者を放置していていいのか。どうしても子どもが欲しいという親の弱みにつけこんで謝礼金をぼったくるような連中が出ればどうするのか。仲介業者を監督するのは誰の役割なのか。それを日本政府は明確にして、そして「全面禁止」という方針を撤回すべきでないのか。現状に合った形で、何よりも親たちの希望をできるだけ実現できる方向で法律を整備して協力すべきではないのかとオレは思うのだ。

 日本の人口はどんどん減っていく。これはもう逃れようのない事実だ。なぜ子どもが減ってしまったのか。どうして子どもを残せないような社会になったのか。今日本社会で起きている現象は何なのか。家族の絆がどんどん失われ、多くの老人が孤独の中で死を迎えないといけないような「無縁社会」がなぜ広がってしまったのか。政治家たちはこうした問題にもっとまじめに取り組む必要があったと思うのである。

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02月19日(土)
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