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サッカー観戦日記
by T.K.
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■全日本ユース(U-18)フットサル 3決 野洲ー寒川 決勝 名古屋ー聖和FC
ここで第2セットに交代。以降名古屋は小まめに交代するが、選手層の薄いであろう聖和FCはあまり交代できない。そして点が入っても名古屋は慎重で、聖和FCは大胆だ。残り3分45秒、聖和FC丹野が中央での細かい崩しから左足で決めて1−1。結局前半は1−1。セットプレーで取った名古屋と、細かい中央突破の聖和FCという、いかにもこの試合らしい得点だった。

後半も名古屋が速いパスを回すが、聖和FCの目の前でのパスで崩しには至らず。怖さを感じない。それでも12分13秒、右CKを脇山がニアで逸らし、決めて2−1。聖和FCも相原のシュートが左ポストを叩いたのを土屋が押し込み2−2に追いつく。そして8分55秒、聖和左から中に入れたボールが名古屋のFPの足に当たって跳ね上がり、手に当たって不運なハンド。レフェリーによっては取らないんじゃないかなあ。このPKを小畑が決めて2−3。ここでタイムアウトを取った名古屋がゴレイロを変えてパワープレーに出る。聖和FCは振り回され、消耗が激しいが、ここでも局面打開できない。聖和FCはルールの理解が徹底されず、相手を攻撃をしのいでゴレイロがボールを持った時、無人の名古屋ゴールにスローしてしまい、ゴールと勘違いして喜ぶも、むろんルールで禁じられておりノーゴール。この場合キックで入れれば決定的なゴールだったのに。このシーンに散見されるようにフットサルに不慣れなことがよく伝わってくる。しかし名古屋も攻めきれず、タイムアップ。2−3で聖和FCが優勝した。

公式記録

フットサルはメンタルゲーム。名古屋は「負けは許されない」みたいな感覚で自分にプレッシャーをかけて自滅した印象。おそらく大会最強チームだが、決勝では力を発揮できなかった。
修羅場経験の差か。聖和学園は近年高校サッカーで全国経験を積んでおり、今大会の選手たちはともかく、チームとして全国での修羅場を経験している。そのためのびのびプレーしてヒールリフトなどのトリッキーなプレーも見せていた。ユースのフットサル大会は今大会が初の全国大会開催となる。ゆえに名古屋は経験がなかった。しかしこの経験を活かせば、来年以降は真に強いチームになれる。間違いなく力そのものはあるのだから。

大会MIPは聖和FCの相原。副賞がサッカー用品5万円分というのが凄い。あれだけテクニックがあって突破できれば楽しいだろうな。聖和の主将・石原は初戦の大敗について「フットサルをしてしまった」と語った。フットサルを貶める意図とかではなくて、自分たちのスタイルを忘れ、外向きのプレーをしてしまったという意味だろう。そしてメンタルの強さに支えられ、際どい勝負を制した。

大会を二日間6チーム観て、思ったよりレベルが高いな、という印象を受けた。どのチームにもタレントはいるし、特徴もある。ただ、大学フットサルと比べると、名古屋以外は第1セットと第2セットに力の差があり、交代を小まめに行えなかった。だから1試合通じて好パフォーマンスを維持できなかった。今後はもっと専門的なチームが増えるだろうし、レベルアップに期待したい。

08月31日(日)
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