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サッカー観戦日記
by T.K.
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■プリンスリーグ関西 第1節 奈良育英−洛北 フジタ−草津東

始まってすぐに草津東のゲームプランは鮮明になった。中盤で細かく繋がずシンプルに梅川の頭を狙う。前を向いてフリーの選手はハイボールを梅川へ。スローインは竹中のロングスローで梅川へ。フジタは得意のプレスが空回りし、しかも小柄なDF陣が梅川に歯が立たず、やがてラインが下がり、草津東が中盤でもボールを回せるようになるという展開。フジタの攻撃は低い位置から始まり、自然と遅攻ばかりになり厳しい。草津東のフジタを十分研究したように見えるゲーム運びに対し、フジタは何も対策を練っていないようにも見える。8分、フジタ・宮脇のスローインを平岡スルー、米原のボレーは当たり損ね、GK横っ飛びキャッチ。決定機。11分、草津東・竹中の左スローインを桑原シュート、右にこぼれフリーで井上シュートが決まり0−1。13分、草津東のクロスを馬場シュート。決定機。19分、草津東・藤井の左クロスをファーの梅川が左足シュート、外す。決定機。
23分、フジタ・関口が大きく左へ展開しゴールライン際に切れ込んだ浦東のマイナスグラウンダークロスは米原に合わず。決定機。給水タイムを挟んだ30分過ぎからフジタが下がりすぎて梅川の高さが直接決定機に繋がってしまう。41分にはCKからのニアのヘッドがファーポストを叩くシーンも。前半は0−1。決定機数では2対6と完全に草津東ペースである。

後半立ち上がりは再びフジタがラインを押し上げてリズムを掴む。しかし7分、DFのミスから望月が右クロス、ニアの梅川がスルーしファーの藤井が全くのフリーでシュートも外してしまう。超決定機。8分、フジタ・関口の左クロスがゴールマウスを襲うがGK勝井セーブ。決定機。9分、フジタ・八木→上谷。そのままLB。11分、草津東の右クロスを桑原ボレー。決定機。さらにFKを梅川が頭で落とし桑原シュート、左に外れる。決定機。フジタがパスを回す時間帯が多い。決して俊敏ではない草津東DF陣もMFが忠実にボールを追いかけることで弱点をカバー。ストロングポイントを前面に出しウィークポイントを徹底的に隠す完璧なゲーム運びだ。13分、草津東・望月→川島。17分、カウンター川島から望月シュート。決定機。18分、フジタ・浦東が中央で持ち細かいパスワーク開始、最後は南からのパスに抜け出した浦東がGKとの1対1を右隅に決めて1−1の同点に追いつく。草津東DF陣を翻弄し無理やり中央突破したという感じ。20分、草津東・井上貫→井上高志。トップ下に入り桑原が右WB。しかし22分、フジタのカウンターをファウルで止めた井上高志がさらに異議を唱え警告。24分、草津東・原田がWBを追い越してサイドを上がりクロス、正面ペナぎりぎりの梅川へクロス。ここでフジタGK西井が飛び出してパンチングにいくが触れず梅川のヘッドがゴール内に転がり1−2。フジタ痛恨の判断ミス。29分、フジタ・平岡→快速の国府。32分関口→山下。35分、寺田→坂根と入れ替えるが決定機を作れない。38分、草津東・桑原→花谷。39分、フジタの左クロスがファーにこぼれ宮脇シュートもGK勝井好セーブ。決定機。フジタは攻めきれないままロスタイムの49分、総攻撃を守った草津東のカウンターで馬場がパスを狙いオフサイドポジションの二人を囮に右の梅川にパス、これを梅川がきっちり決めて1−3として開幕戦を勝利で飾った。

おそらく決定機の数ほどの差は両チームの間にはなかったが、ゲーム運びの差は大きかった。いくら守備技術があっても身長差のある相手に引いてしまっては守りきれるわけがない。高校サッカー部独特の気迫にも押されてしまったのか、力を発揮できなかったフジタはいい経験を積んだのではないか。草津東は確かに完成度が高くポテンシャルも秘めた好チームだ。

公式記録

04月18日(日)
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