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サッカー観戦日記
by T.K.
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■Jユースカップ準々決勝 C大阪−東京 清水ー大分
大分は4−3−3。U−18代表で左足でFKも蹴る「日本のチラベルト」西川が全体を締める。4バックはカバーのいい西澤と当たりの強い東を中央に、右の中川はロングスロー、左の尾崎はタイミングのいい攻撃参加がある。ボランチは抜群のフィジカルの福元(U−16代表を軸に、絶対的な高さを持ち実はボランチが本職という吉良を右に、クレバーな三好が左に入る。3人ともパワフルで競り合いには強い。FWは長身CF河野を中心に技術とパスセンスのある河内(U−18代表)が左、タテ突破得意の石田が右に入る。
パスを繋ぐ清水と徹底的にタテパス狙いの大分という好対照なチーム。序盤は大分がロングボールでリズムを掴むが、清水は徐々に盛り返す。8分、清水・山本真の30mドリブルシュートを西川正面にこぼすところを篠田が詰め、ボールを押さえた西川と激突し、ファウルで西川負傷。2分間ゲームが止まる。篠田はスペイン・スタンダードとも言うべき激しい、というか日本の基準ではダーティーなプレーを連発。独特のメンタリティーを身につけたようだ。しかし簡単に退場しそうもないマリーシアも感じられ、個人的にはとても好きなタイプの選手である。12分、LB高野がRH大瀧へ一気にサイドを変えるフィード、山本真・森安とつなぎスルーパスは阿部届かず。13分清水カウンター、枝村のパスを受けた阿部が力強い突破から篠田へ、左へ回りこんでシュートを狙ったところに西澤のタックル、これが足にかかりPK。大瀧の右隅へのキックをGK西川が完全に読みキャッチ。15分大分ロングボールを河内が繋ぎ河野が頭で右に流し石田ボレーも上に外れる。17分、清水右FKも大瀧ミスキック。21分、大分ロングボールを河内が後方に落とし、三好がウラへ出し河内が抜けかけるところを森安ファウルで止める。そのFKをニアで石田がそらすが味方に届かず。23分、清水インサイドのキープから森安へ、一気にタテにフィード、阿部がDFを背負った状態から反転して抜け出して追いつき、右から飛び出したGK西川の脇を抜くシュートも手前サイドネットへ。26分、枝村が左からカーブをかけたシュートで右上スミを狙う。3mほど外れていたボールを西川がわざわざ追いかけた際に再び痛む。清水は両SB、特に森安の逆サイドへのフィードやセントラルMFの展開力などでピッチを幅広く使い、大分3ボランチを振り回してペースを掴む。また小柄な篠田が巧みに起点となり、長身阿部がスペースに走り大分としては苦しい展開。しかし31分、河野→島田。吉良をCFに上げて、島田が左ボランチ、三好が右に回る。河野は178cmありながら66kgとややパワーに欠け、清水CB陣に競り負けるシーンもあったため、183cm・73kgで圧倒的な制空力を持つ吉良を上げたのだろう。33分にはまず西川のロングキックに吉良がヘッド、村越のしかかるがビクともせず。35分、島田の左FKに福元左足シュートも枠外。清水はCBコンビが吉良に神経を使わざるを得ず、SBが守勢に回る。大分は河内・石田がボールを持ち始め、中盤の押し上げもあってペースを掴む。38分、清水も山本真のミドルが当たりそこね、これがスルーパスの形になるが鈴木はわずかに届かず。39分、河内の左クロスは吉良の前で村越カット。好ポジショニング。40分、河内の絶妙左クロスが大外からフリーで入ってきた三好へ、しかしやや高く、ヘッドは弱かった。清水カウンターから阿部へのスルーパスも西澤わざとコースを空けて誘うクレバーな守備から難なくカット。42分、石田へのスルーパスに対し高野が激しく石田を倒しFK。石田も負傷。これで大分は動揺または集中が一瞬切れたか、FKはミスでGK山本海なんなくキャッチ。44分ボールを奪った高野がそのまま持ち上がり、鈴木とのワンツーは大分DFにかかるがこぼれを拾い大瀧へ、ペナ内で東をかわしてシュートもバーを叩く。こぼれに篠田が詰めるがオフサイド。この際異議を唱えたか、鈴木に警告。結局スコアレスで前半終了。
総じて前半は清水が押していた。大分はペースを掴む時間帯もあったが、センシティブで、ちょっとした出来事でペースを手放してしまった。このあたりは経験の差というしかない。
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12月21日(日)
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