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サッカー観戦日記
by T.K.
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■関西学生リーグ 第2節 阪南大−関学大 桃山大−甲南大
1部昇格の甲南大のCBは170台半ばの身長ながら空中戦に強く、厳しい守備。桂豊監督が海外研修で不在のためCBで主将の松下(4年・浜松湖東)がプレーイングマネージャーを務める。SBは攻撃的。ダイアモンド型の中盤。昨年はJに所属し、今年から大学サッカーに籍を移した陳(2年・V神戸)がトップ下。2トップはともに長身。陳が右足、小林茂(4年・小野)が左足FK担当。
立ち上がりは双方とも慎重にスタート、開始15分までともにシュートなし。徐々に地力に優る桃山大がペースを掴みサイド攻撃を繰り出す。甲南大は守備の甘いSBが裏を簡単に取られるシーンも散見された。ただ桃山大・川井が不調で空中戦で勝てず、当たりも怖がっているように思えた。しかも甲南大CB陣は川井が負傷した札大CB陣と似たタイプだ。少しずつサイドに流れ森につながらない。甲南大はラインで守るチームではないが、裏をつく選手に対し最後までついていかないので、裏をとられてしまう。20分右から桃山大・柳田(3年・北陽)のシュートをGK谷(3年・滝二)がはじくが、こぼれをペナ少し中から南茂のシュートがDFの間を抜けて右スミに決まり先制。さらに「裏とっとけ」という南茂の指示の下桃山大の攻勢が続く。序盤は早野(3年・V神戸Y)が南茂を徹底マークしていたが、下がらざるを得なくなり、引いた位置で南茂がゲームをコントロール。甲南大はカウンターにいこうにも、左の金井(4年・湘南Y)は判断が遅くボールを受けてから次のプレーを考えているフシがあり、右の松岡(3年・芦屋)は技術的なミスを連発。陳も球離れが悪く、囲まれては奪われてしまう。中條(3年・刀根山)は速くしなやかで身体能力が高い選手でいいターンから歩幅の大きなドリブルで仕掛けるがボールタッチは荒く、現時点では未知数の素材。興味深い選手。34分、甲南大やや距離のあるFKで小林茂の正確な左足キックがバーを叩く。43分には甲南大・中條が速いドリブルからシュートもゴールは脅かせず。前半は1−0で終了。
甲南大は一芸選手が多く面白いチームだが、このゲームでは選手の個性が噛み合っていない。ただCBコンビが強く中では良く跳ね返し最小限のピンチに迎えている。上背のある2トップは桃山大の江添(3年・玉野光南、ユニバー優勝メンバー)・木村(1年・広島皆実)の前に完敗。パワー不足で体の使い方も拙い。
後半もペース変わらず。川井が本調子なら早い内に追加点を奪えたかもしれないが、1点差のまま進み、甲南大もあきらめない。桃山大は圧倒的な攻勢の割りにシュートは少なく、森へのラストパスだけは封じられ、川井はウイングプレーヤーと化してしまった。20分桃山大・姜(1年・大阪朝鮮)→崔(3年・北陽)。姜はクロスの精度が良くなかった。崔南銀は「ナム」と呼ばれており、ボールを持つと周囲から「なむなむ」と念仏じみた?声がかかる。24分甲南大・河合→前田(3年・須磨友ケ丘)。消えており、予想通りの交代。26分またも左に流れボールを受けた川井が左足クロスを森巧みなトラップからシュート、わずかに外れる。28分、森、浮き球でDFをかわしラストパス、南茂のシュートはGK谷好セーブ。30分桃山大、中で細かく繋ぎサイドのLB福西(4年・南宇和)へ、クロスをファーでフリーになっていた森が決めて2−0。33分には攻めていた甲南大・陳から福西が奪い一気に森へ、ドリブルで突っ込み得意の左45度ループが決まり3点目。これでゲームは決まった。すぐに南茂→奥田(1年・奈良育英)、さらに37分井上→南(3年・近大附)と主力を下げる。36分甲南大も松岡→高須(1年・清風)と代えており両ベンチ(甲南大は松下)とも勝負アリと判断したのだろう。しかし44分の甲南大右CKで小林茂のボールがファーに流れ、これを拾った陳の左足クロスが当たりそこね、なんと逆サイドネットに突き刺さり甲南大が一矢報いる。さらにロスタイムに放り込みのこぼれを陳が再び決め、3−2と明日につながるゲームとなった。
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09月20日(土)
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