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サッカー観戦日記
by T.K.
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■近畿大会決勝 野洲−近大附
試合は35分ハーフ。序盤から近大附が好調で、シンプルにタテに早い攻めを展開。前線の3人は高さはないがスピード豊かに迫る。一方の野洲は1トップのクラタに全くおさまらず、中盤でのパスにも怖さがなく、また近大附は1対1の守備がよく、一人一殺が徹底していて、野洲のドリブル突破を許さない。野洲は序盤ファウルが目立つが、危険な形は作らせず、やや近大附ペースながらも、お互いの妥協点といった状態で試合が進む。16分、近大附・竹脇の右FKから押し込んだかのように見えたがファウルの判定でノーゴール。18分、近大附左CKで竹脇が左足アウトにかけてゴールに近づくキック、林大のヘッドは右に外れる。決定機。21分、野洲・卯田が左で受けて角度のないところからシュート、しかし右に外れる。野洲・初シュート。直後に松永のスルーパスを梅村崇が受けるが、近大附GK大西飛び出してふせぐ。大西は185cmあり、圧倒的な高さがあるが、飛び出しもいい。23分には野洲・アサオカと藤野のワンツーから藤野が左スペースへ飛び出し、中に切れ込んでシュート、GK大西キャッチ。直後にも藤野が右からドリブルシュートもGK正面。32分、近大附、勝矢と蔭山のワンツーで勝矢がDFの裏に抜けて、GKと1対1、右シュートがGKの右を破り、ゴール。0−1。その後の動きはなく前半終了。
前半のシュート数は3対4、ゴールキック数5対0、右クロス0対5、左クロス0対3、ファウル数3対3。ゴールキックの数からも近大附ペースということがよく分かる。クロス数でも近大附が圧倒しているが、これはシンプルに入れてくる近大附と、サイドはあくまで起点で、そこからの突破を図る野洲とのスタイルの差が現れているのだと思う。
後半は開始から野洲のほうがいい。いきなり梅村崇が好クロスを入れ、さらにはクラタの落としを、卯田が決定的シュート、丁寧に撃ったがGK大西正面。いい感じで進み、後半4分、一気に主力の坂本・潮入・上田を投入。野洲ペースは続き。14分、右CKで潮入のキックがファーの坂本に合いかけるが、ファウル。直後に近大附も竹脇の右CKをショートでつないでミドル、こぼれを勝矢オーバーヘッドで狙うがGK横江キャッチ。決定機。給水タイム(前半にもあった)をはさんで、20分に、野洲は選手交代を行い、さらに攻勢に出る。21分、野洲・藤野のクロスを坂本がニアで合わせるがヒットせず。24分、野洲・潮入と坂本のカウンター、から坂本ペナ外からシュート、上に外れる。25分、野洲・坂本が受けてよく見て右のスペースの上田へ、グラウンダークロスがファーの卯田に合い、インサイドで決めて1−1の同点。シュート数でも流れでも完全に野洲ペースで、このまま一気に行きそうな展開だったが、近大附は一向に走力が落ちず、よく粘れる好チームだ。25分、近大附も選手交代。28分、野洲・卯田が右クロス、正面の坂本がインサイドで押し込める決定機だったが、なんとトリッキーにアウトサイドで後方に落とし、潮入?のシュートは外れる。坂本は撃つべきだったと思う。30分、近大附は寺田の左クロスが蔭山にわずかに届かず。決定機。31分、野洲カウンター坂本が左に開いて受け、潮入が中に猛ダッシュも坂本が金田に止められる。32分、近大附、右クロスを竹脇がドフリーでボレーもGK横江スーパーセーブ。しかし直後の33分竹脇の右CKを平山がヘッドで決めて1−2。野洲は残り時間猛攻をかけるが追いつけずタイムアップ。近大附が2回目の近畿大会優勝。
後半はシュート数8(枠内6)対4(3)、クロス数右6(成功4)対2(1)、左3(2)対1(1)と野洲ペースだったが、決めきれず。28分のプレーが勝負を分けたように見え。余計なことをしてしまうのが、野洲の欠点でもあり、美点でもあるのだが……。今日はドリブルにこだわることなく、飛ばしのパスも出していたし、高田FCが3年間かけてやっていることを3ヶ月でやって夏へのチーム作りを進めているようだった。近大附はフィジカルの強いチームで夏場の連戦も苦にしない実戦的なところがある。ともに全国での活躍が期待できる好チームだし、全国大会が楽しみだ。
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06月30日(月)
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