ID:38841
ちゃんちゃん☆のショート創作
by ちゃんちゃん☆
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■Darling(1)SD・流×彩?
以前から書きたかった、「SLAMDANK」の富ヶ岡中学出身コンビの話です。でも、タイトルほど色っぽくはならないだろうなあ・・・。
では、行きます!!

**************

「あたしにとって・・・バスケは恋人みたいなものなんです」
 寝惚け気味の流川の耳にも、それはヤケに心地よく響く言葉だった。


 富ヶ岡中学に入学したばかりの流川楓はその日、授業をサボって学校の中庭で昼寝をしていた。
 以前、写生か何かでここを訪れた時、殊の外日当たりが良かった事を覚えていて、居眠りするにはもってこいだと思ったからである。
 案の定、中庭の心地よさは想像通りで、流川は誰にはばかる事なく、唯一の趣味ともいえる「昼寝」に没頭していたのだが・・・。

 ───どこかで聞いた記憶のある女の声が、彼の意識を覚醒させる。

 流川にかけられた声ではないようだ。かと言って独り言でもない。目をこすりこすり様子をうかがうと、どうやら流川からは目の届かない場所で、男女2人が話をしているらしい。
(・・・あれ・・・どっかで・・・?)
 女以上に、もう一方の男の声にも聞き覚えがあり、眉をひそめる。

「だからさあ、彩子もバスケ部を優勝させたいだろ?今大会。そのためにオレには、彩子からの応援が必要なんだよ」
「いつも応援してるじゃないですか」
「それはバスケ部全体にだろ?俺は、彩子には俺1人だけを応援して欲しいんだよ」
「・・・スミマセン・・・あたし、そう言うの苦手だから・・・」
 そう、やんわりとした口調で謝った後。
 彩子、と呼ばれた女はさっきの、流川も聞きほれるような言葉を口にしたのである。

 ───あたしにとって、バスケは恋人みたいなものなんです・・・。

 どうやら男は『彩子』に交際を申し込み、断られたと言う状況のようだ。

(・・・ふーん・・・)
 こんな女もいるんだ、と思う。

 実は流川も、女生徒にはモテる方だ。やはり呼び出されて、こんな風に告白タイムに持ち込まれた事が1度や2度では数え切れない。
 が、彼はずっと彼女たちをフッて来た。自分では自覚がないが、かなりそっけなく、冷淡に。
 今のところ彼にとって、一番大切なのはバスケだ。それ以外のことは考える暇がないし、鬱陶しいだけである。
 なのについこの間の女など、流川にとっては聞き捨てならない言葉で告白してきたのだ。

『ほんの数秒でもいいから、バスケより私の事を大事に思って欲しいんです・・・』

 ───なにがバスケより、だ。
 その時のことを思い出すと、未だに胸糞が悪くなって来る。

 子供の頃から親しんできて、彼が夢中になれるただ1つのもの。それが自分にとってのバスケだ。最近とみに手にボールがなじんできて、楽しさが増してきたところである。
 なのに。今会ったばかりで名前も知らない女のコトを優先しろ、とは、図々しいこと甚だしいではないか。
 だから流川は、いつも以上に冷淡な態度でその女生徒をフッたのだが、その時ついてきた友人とか名乗る女生徒たちが、理由を言って欲しいだの説明しないでフるなんて冷たすぎるだのと、ぎゃんぎゃんやかましかったのだ。
 結局その時はめんどくさくて、なにも言わずに立ち去ってしまったのだけれど。

(バスケが恋人、か・・・)
 何故だろう?
 他人が口にした言葉のはずなのに、ストン、と心の中でしっくりとなじむ。まるで自分のために用意された言葉のように。
(そうなのかも、知れない)
 女には興味がなく、男でも、バスケが上手い人間以外はどうでもいい、と思えるのは・・・。


 と。
「・・・っざけんなよ! 納得いかねえぞ、そんな返事じゃあよぉ!!」
「ちょ、ちょっと先輩っ!?」
(!?)
 急に不穏な空気を感じて、流川は慌てて立ち上がった。
 人間同士がもみ合う気配がする。それも、女の方が慌てているというか、嫌がっている感じで。
 こう言う時の男のパターンと言うのは・・・。

「うるせえ」
 どかっ☆

 さすがに見てみぬフリは目覚めが悪い。

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09月02日(日)
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