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衛澤のどーでもよさげ。
by 衛澤 創
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■時の暮れ。
めっきり他人さまと話す機会がなくなり喋れなくなってしまうのではないかと怖ろしくて仕方がないので、言葉を忘れないように本を音読している衛澤です。
定期通院日。持病のためにかかりつけの心療科医に通うのも、今年は今回を含めあと二回となりました。相変わらず開院時間ぴったりに診察券を出しても一六人待ち(二時間待ち)という個人医に稀れな盛況振りです。こじんまりした待合室に人がぎゅうぎゅうに詰まって順番待ちするものですから、パニック障碍持ちの私にはつらい場面です。人が沢山の場所にいるとパニック発作は起こりやすくなるのです。
ラッシュ時の電車みたいな人口密度の待合室にはとてもいられないし用事もあるので、待ち時間を教えて貰って直ぐに他所へ出て行きます。
徒歩で別の病院に行きます。泌尿器科です。こっちの病院は待合室が混雑することがないので長時間待つことになっても平気なのですが、今日は早々に呼ばれて施術して貰いました。ホルモン注射です。定期的に定量の注射をして貰わないと精神面にも影響してくることがあるので、心療科に来たらその足で泌尿器科にも行くことにしています。
さて、この泌尿器科と心療科との間に、当市最大の銀行があります。ここで私は今日、はじめて外貨を購入しました。来年早々に海外の病院で手術を受ける予定があり、その病院の支払いは米ドルで行うので、米ドルを買っておこうという訳です。
どんどんレートが下がってくるこの頃。とうとう1米ドル=100円を割ったということで、もうこんなに下がることもないかもしれない、95円以下だったらもう迷わなくてもいいだろう、そう思って購入しました。本日のレートは1米ドル=91.57円(手数料別)。
米ドルの束を鞄に詰めて心療科に戻ると丁度診察順がまわってくるところでした。診察室に入って近況を医師に報告。一一月はとても元気で県外まで遊びに出られた日もあって調子がよかったのですが、一二月に入った途端に何だか寝起きが怠くて先日までのように速やかに起きられなくてヤダ、とか愚痴を垂れたところ、「もう直ぐ薬をやめなければなりませんから、投薬内容は変えませんよ」とさらりと。
その後はタイの話。心療科の医師はタイに度々行っている事情通で、現在でんぐり返っているタイの政情などもよく御存知です。「空港が使えるようになってよかったね」にはじまって、政情や治安がよろしくなくなっているからバーツ(タイの通貨)も安くなっているとか、米ドルも安くてもう直ぐ90円を割るかもとか、90円を割ってしまうと米国が大きく動いて為替市場もえらいことになるかも、などなど……診察時間一五分のうち一〇分くらいは外貨レートの話をしていたように思います。医師と私との間には「タイ」と「漫画(主に浦沢直樹)」という共通の話題があるので病状や薬の話をしないまま診察を終わることも儘あるのでした。
前回と同じ薬を同じ数だけ貰って、帰宅。
昼食を摂って暫くした頃に猛烈に眠気がやってきて「ちょっとだけ」と思ってうとうとしてから、半眠りのまま午後三時過ぎに見たニュースが言うことに「1ドル=88円台に……」。
後悔はしないけど、しゃきっと目が覚めた。
12月12日(金)
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