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衛澤のどーでもよさげ。
by 衛澤 創
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■近頃。
一〇年ほどの間に国内での治療がはじまり、頓挫し、戸籍上の性別を訂正できる法律ができたり、私個人のことを言えば「性同一性障碍」を主題に据えた小説を書くよう依頼されて書いたり(後のことにその小説は要らないものだったと判りましたが)、治療のために海外へ渡ったり、いろいろありました。
地元に性同一性障碍当事者をはじめとするセクシャルマイノリティのための自助グループをつくって、早くも満五年、六年めに入りました。ようやく「グループ」として稼働して、軌道に乗ろうかというところです。
今後も性同一性障碍及びほかのセクシャルマイノリティについての情報を仕入れて仕分けて求める人に提供してゆかねばなりません。そうは思っています。思ってはいるんですが、その方面のアンテナが、かなり鈍くなってきています。
要は、私自身の「性同一性障碍」についての興味が薄れてきているのです。自分がその当事者であるということも特に意識しなければ感じずにいられる日々を有難くも過ごさせて頂いているためかそれとも気持ちがたるんでいるためか、使命感とか義務感とか、そういうものの嵩が目減りしてきています。それでね、思うんです。そろそろ隠居かなー、業界じゃ年寄りかなー、と。

■自腹本
もともと遅筆で、それなのに締切を前倒しして納稿しないと気が気でない私ですが、それでも何とかやってきました。中には「こんなんで済まん!」と内心絶叫しつつ納めたやっつけ原稿もありましたが、そんなものでも編集側や或るいは読者さんから高評価を頂くこともありました(むしろ練りに練って仕上げたものよりそういうものの方が評価が高かったりする。ちょっと落ち込む原因にもなるが)。
そんなこんなでやってきて、最近ちょっと同人ベースでの出版に意識が傾いています。体調と相談しつつではありますが。
意識が向いている分野の業界をフィールドワークしていますと、みなさん大変な勢いで執筆&出版&イベント参加してらっしゃいます。毎月とか隔月とか、そんなペースでイベント参加して年に七冊も八冊も本を出して(つまり書いて書き上げて納稿して)……その気力と体力は何処から調達してらっしゃるのか、ぜひ知りたい。
もしや私などが二〇代の頃まで無意識にやっていた「字面だけで自動妄想→自動的にストーリイライン構築→細部設定(愉しい作業)→書き出しと結び成立(仮)→コンテ作業→執筆→修正→……」という一連の流れを年に何回も繰り返しておられるのか……それはもう「若さ」としか言いようが。
何かと疲れやすいこの頃を過ごしている私ですが、あわよくば大阪で行われるイベントに出品してやりたいなどと夢見がちな心で思っています。思うだけならタダだしな!(持病のため人混みに入ると目がまわるのでイベント会場にはいられません)

■本日の所要時間
三時間+入浴時間(湯舟の中で草稿をつくったので)

■今日見つけた名言
「私たちが愛する人々の幸福を願うのは当然である。だが自分たちの幸福を捨ててまで、これを願うべきではない」
(バートランド・ラッセル/英国/論理学者・数学者・哲学者)

12月17日(木)
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