ID:34326
ドラマ!ドラマ!ドラマ!
by もっちゃん
[126878hit]

■彦馬がいったりいかなかったり
 ほんとのタイトルは『彦馬がゆく』〜HIKOMA,THE HERO〜ですね。

 三谷幸喜の唯一の時代劇。市井の人を描きながら、その人物神田彦馬が写真館をやっていたことで、時代の寵児たちをその写真に収めることになったという、その物語。実在のモデルをヒントに彼が描いた写真馬鹿神田彦馬。これは10年前?の再演です。(あやふやでごめんやす。今手元にパンフレットとかないの。最近記憶層浅くてやばーい。)

 これも結構入手難関チケットの部類ではなかったでしょうか?私は2回、観れました・・・・が、しかもマイ初日は1列目でした・・・・が、端でして、おぉ、目の前に松重さんだっ!とか、筒井くんだっ!とか思えるんだけど・・・・ね。で、2日目はかなりあとで購入できた補助席で、ま、その1列目と反対側だったんですが・・・端でね・・・。もちろん、普通に先行予約でゲットしても、げっ!うしろから2列めかよっ!とかよりは、かなり前で観させていただきまして、役者さんの表情なんかもかなりわかりましたし、それはそれでよかったんでよございますが、これはDVDが出たら、絶対買わなくては!ってほど感激したかっていうと、ちょっと長すぎ?とか、色々問題あれども、絶対観て確かめなくては!というラストの、他の人にはどうだかわからないし、他にもさすが三谷幸喜的ツボがあちらこちらにちりばめられているのだけれど、このラストが、どちらの席からも堪能できなかったのが残念でなりませぬ。はふ、もう2列後ろでも真中ブロックで観たかったかも。

 ココで終ろうかなぁ。

 え?終わってほしかった?

 あのね、丁度幕府が倒されるっていう時なので、史実の人物がこの神田彦馬写真館に多く訪れるわけです。神田彦馬、演じますは小日向文世。そして後を継ぐことになる次男筒井くん、新撰組に入ったリ、反対派に入ったリ、そのときの流行に敏感なだけの長男に伊原さん、そしてその兄たちとのん気な父の分、写真館経営に苦労している娘に酒井美紀ちゃん。で、この神田家を影で支える彦馬の妻が松金さんです。これだけですごいキャストでしょ?もうね、この、美紀ちゃんを舞台で観たのは初めてだったんだけど、上手かった。ほんと後で書くけど、切なかったよ。泣かされちゃったよ。松金さんは、下町のおかみさんで、実はしっかりもの、実は亭主についていくための心意気ももっているってとこをあますとこなく表現されてたし。伊原さん、私どうかと思いまして、「オケピ!」で、「テレビ出てれば?」って思ったからね・・・声届かなくて。でも、このとぼけた3枚目っていうか、どうしようもないけど見捨てられない長男を演じるに彼は適役だったかも。そして筒井くん。彼の朴訥な演技は変わりなく、しかし神田彦馬の次男として彼は、ナレーションも兼ねるわけなんですが、この朴訥さがとてもいい頃合で、好きでしたよ。で、で、で、何より、この小日向さんね。普段テレビでも色んな役でご活躍ですけれども、こう、舞台の上に常に乗ってるんだけれど、邪魔にならず、存在は消さず、そこにいることがあたりまえで、でもポイントポイントでなんか普通にしてることがお芝居として的面白かったり、内容としてとても重要な役目を、さらりと「え?そうなのぉ?」みたいな感じで担っていたり・・・。ついつい、舞台って目の前で役者さんたちが芝居やってると、今日はこの人を見るために来たんだから、他は見ないわ!って決めてても、私って動き、特にセリフのあるとこに目がいっちゃうの。素人だね?だから、今回も2回行って、やっぱり、あちこち目がいくのね、でも、その端々にいる小日向さんが、その主に今セリフいってて、作り手的に今ココ見てよってとこ見てるんだけど、それも見つつ、小日向さんも見てるっていう、ずーっと小日向さんを追ってなくて舞台広いですから、後悔することもあるんだけど、主を見てる時、視界にはいってる小日向さんがいっぱいこう、記憶に、どうこうってとこまで覚えてないけど、残ってて、それがすっごいほんわかしててこの「彦馬がゆく」の一つの大きな魅力に、私にとってなってるなーと思ってます。


[5]続きを読む

03月02日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る