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ドラマ!ドラマ!ドラマ!
by もっちゃん
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■彦馬がいったりいかなかったり
 他にはね、阿南さんや馬でやってくる梶原善ちゃんとか、笑かされどころ満載。で、あとは瀬戸カトリーヌ(サタスマの慎吾ルチェの犬の名前じゃないよ)がね、一生懸命やってます!って言う以上に、ほんと上手だったよ。もっと上手になれると思う。収穫ね。でね、松重豊さん・・・・ちょっと、テレビじゃコワモテか、地味な人?ちょっとちょと、実物観て、舞台の上で、もう、どんだけかっこいいの?!ま、彼がなんと坂本竜馬の役なんだけれど・・・・。ちょっとどんくさかったりする竜馬を前半やりましてですね、後半、いやん、そんなぁみたいな、展開になっていくわけですよ。

 美紀ちゃんの切なさはここにありね。美紀ちゃん(ごめん、うっかり役名が飛んでいます)、坂本さんがどんな人か知らずに恋しちゃいまして、坂本さんも自分はそんな道を行くのに、美紀ちゃんに恋しまして。あのね、時はいまでいうとクリスマス。西洋かぶれしてきている坂本さんは、美紀ちゃんをこっそり呼びまして、ショートブーツをプレゼントするんですよ。サイズもきかずに。で、西洋の習慣で好きな男女がこうして贈り物の交換をするらしいので、受け取ってくださいって。「これ、なんていうんですか?」「シュー」「シューですか」(一足だったらね)・・・・・照れあう2人。そしてこういう時にいう言葉がある、それはね「メリークリシマシ」です。「メリークリシマシ・・・?」慣れない言葉をそっと口にする美紀ちゃん。もう、ラブラブで・・・。もちろん、「メリークリスマス」という言葉の意味なんてきっと竜馬も知らなかったのか、彼女にしてももう、聞く必要はなかったんだろうね。

 そして、坂本さんは京都へ行ってしまった。最初来ていた手紙も来なくなる。このとき、例の優柔不断で新撰組に入らせていただいていた兄は、京都で何が起こっているか知っているものの、妹にはそれを告げられないでいた。折りしも、江戸で一触即発の時。京から坂本達も戻ってくる。彼女に本当のことは告げないまま、ただ、薩長が手を組んだという証拠の写真を神田彦馬に撮ってほしいというそれだけのために。彼女はけなげにも、坂本の帰りを喜び、足にあわないサイズの短靴を履いていた。ところが、結局は坂本は結婚していたことがわかる。その短靴を脱ぎ捨て、草履に履き替える。それからは、ビジネスライクに父や兄の手伝いを必死で涙をこらえてやるのだ。しかし、ラストで、神田写真館の方向にも砲撃がせまっているという知らせに、とるものもとりあえず(といっても父はしっかり写真の道具はもっているのだが)ここがつぶれても、またやり直せばいいさと、逃げようとする。それが舞台中央奥の破れた板塀の間からなのであるが・・・・。一度逃げたはずの美紀ちゃんが戻ってくるのである。彼女は危険が迫る中、あの短靴を探す。そして見つけた短靴をぎゅっと抱きしめ「メリークリシマシー!」と泣きじゃくるのだ。ここ、ここがもう、一番だめでした。きました。泣きました。心配した父が戻ってきて手を引っ張って逃げていくのですが、その破れた塀の向こうには大きな桜の木があって、実は鏡がセットとしてサイドにしこまれていたので、まん中ブロックに居た人には、降りしきる桜の中、去っていく親子の姿が最後まで見えたというわけです。

 他にもぐっとくるところはたくさんあったし、笑いどころもたくさんあったけど、やっぱり、ちゃんと観たいのはそこかなぁ。あの美紀ちゃんの泣きは上手かった本当に。坂本め!!って思ったもん。そんな感じでプレーヤーもなくDVD申し込もうかな、あとでもいいかな、と悩むところであった。ちょっと遊びが長かったかなあ。あ、そうだ、大倉君も出てたんだ!官軍派で。

 その後、場所をかえ、神田写真館は再開し、筒井くんの研究などで、第二次神田写真館の時代にはいっていくのです。もちろん、父、小日向さんも現役で撮りつづけるのです。

03月02日(土)
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