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へそおもい
by はたさとみ
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■センチメンタルなにっき
仕事がらみで
昔すんでいた町の駅でおりた。
懐かしくて
ふらふらした。
大好きだったラーメン屋さん。
探したのに
どこにもない。
あせって
そのへんの事務所みたいな店舗に
とびこんできいてみようと思ったら
そこには
ラーメン屋さんの
おっちゃんとおばちゃんがいた。
おばちゃんが
わたしの顔をみる。
今年入って閉めたんよー。
昨年もわざわざ来てくれたよねぇ。
『また来ますー』ていうてたよねぇ。
来てくれたのに
ごめんねぇ。
その暗い事務所みたいな場所は
昔お店だった場所だ。
おねがい
明かりをつけて
余計な荷物をだして
テーブルと椅子を並べて
奥でラーメン作ってくれるだけでいいから
お願いだから
やって!
今からはやく
やって!
そうだだこねたくなった。
だだはこねなかったけど
泣いてしまったわたしの顔をみて
おばちゃんは
そんなにおいしかった?
と涙目で笑っていた。
それから
わたしは
なにをしたらいいか
わからなくなって
商店街の中の
居酒屋にいった。
その店がオープンした時から
よく飲みにいったお店。
おかあさんも息子のマスターも
おんなじで
おかあさんは70になったって
つやつやしながらいう。
10年ぶりなのに
よく覚えててくれた。
わたしの飲みともだちの名前も。
恋人が住んでいた町も。
飲み友だちの恋人は
背が高くて酒飲みだったことも。
わたしが忘れてたこと
ウクレレもってきて
店で歌いだしたことや
チョークで店の前の路上に
猫の絵をたくさん落書きしたこと
(”わるくない”絵だったらしい)
カレーのスバイスを東灘までかいにいって
スパイスカレーを鍋ごともって
河川敷でソフトボールしたこと
たくさん思いだした。
あんたらほんま楽しそうやったねぇ!
ええ仲間やったねぇ!
まるで
楽しい幸せな友だちの話をきくみたいに
昔の自分たちの話しをきいて
わくわくした。
昔の自分たちに
アリガトウて思った。
散々飲んで
気がついたらお財布に
二千円しかなく。
おろしてきます!と
たちあがったんだけど
えーからえーから
つけで
昔なじみやからね。
といわれて
あまえた。
来月
飲み友だちと
その子どもたちと
一緒に
またいこう。
変わるものと
変わらないものと
今も昔もこれから先も
ばらばらにちぎれて
まざって
きれいだった。
こういう気持ちを
センチメンタルて
いうのかしらね。
06月10日(火)
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