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へそおもい
by はたさとみ
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■奄美大島の旅1
お買い物につきあうのって
ちょっとうれしい。

ご夫婦は
お花が好きなようで
黄色オレンジのかわいいお花を
たくさん買っていた。

そうして
二時頃に名瀬に到着。


「加計呂麻にきたら
うちにあそびにきたらいいから!」

家の場所をおそわって
ほかほかご夫婦と別れ
今夜の宿「あづま家」さんに入る。


今回の旅の宿は
HABUSのマスターに
教えていただいた。


お母さんとお父さんがやっている
気楽なお宿だ。

部屋はベッドがひとつと
机といすとテレビだけ。
シンプルで充分だ。


部屋に入ると
急に疲れがでたようで
30分ほどベッドで
気を失う。


さて
少し眠ると
元気回復したので

名瀬の町を
さんぽすることにする。


すぐ近くにあった
高千穂神社にご挨拶してから
シーカヤックでつかうひもつき帽子を
探し求めて商店街をあるく。

小さな商店街
桶屋さん文具屋さん洋服屋さん
手芸やさんパン屋さん
楽器やさん
洋服お直しやさん
お土産屋さん
お酒屋さん…

結局
裁縫セットとゴムと帽子を買って
ゴム紐を自分でつけることにした。


町では
やたらと猫に出会う。

白黒のぶち
茶トラ

顔がハートもようのやつ…
いろんな猫がいるが
みんな
都会の猫とちがって
なんだかおっとりしている。

奄美は猫も
ゆっくりなのか。


奄美猫



一息つくために
自家焙煎のアラジンという
喫茶店で珈琲をのむ。

移住初心者と
移住プロが
ふたりで会話しているようだ。

「ここでは一回信頼失うともう
 絶対住めないから!
 まあ、がんばって
 なんかあったら相談していいから…」

移住初心者らしいは
結構厳しいことを
いわれている。


住むにも
いろいろあるんだろうなあ。

さっきの
ほかほかご夫婦は
村の人たちと
つながりあって
うまくやっていくことが
できていたみたいだった。


お葬式も集落みんなでおこなうし
名字が同じ人が多いから
下の名前でみんな呼びあっていて
みんな家族みたいだと言っていた。


アラジンをでて
また町をふらつき
宿に戻る。

宿のお母さんが

「お風呂10時くらいまでだから
 食べに行く前にはいったらいい」

というので
先に風呂に入って
帽子にゴムを縫いつけたら
夜の町にくりだすことにする。


居酒屋が集まる
屋仁川通りを
ふらついていると

火曜日2時間飲み放題777円!
という島料理の居酒屋をみつける。

よし!ここだ!


はいってみると
カウンターがいっぱいで

女性ひとりでも大丈夫…という
お店を紹介される。

紹介されたお店にゆくと
さっきの居酒屋とは全然キャラが違う
創作料理の上品な店…

どうしようかと迷ったが
これもご縁…と入ってみることにした。

私以外おきゃくは
ひと組だけで
わたしは
カウンターで一人飲み

カウンターの中の
ドリンク担当の若者と話す。

彼は島で生まれ育ち
高卒後東京に住み
また島に戻ってきたという。

「この島だからっていうより
 家族がいるから帰ってきました」

ビールと
黒糖焼酎。

燻製の卵が
やたらとおいしい。


加計呂麻の話になり
シーカヤックの話になる。

「天野さんしってますよ!
 4年くらい前に一緒に海にいったことあるんですけど
 めちゃめちゃカッコイイです!
 ジャックマイヨールみたいです。
 5分くらい息とめられるとおもいますよ!」

彼の天野さんへの敬意が
輝く表情と
言葉のはしばしから伝わって来る。

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04月01日(月)
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