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へそおもい
by はたさとみ
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■奄美大島の旅6(忘れそうになりつつもがんばってかきなぐる)
 みえますよ。」


「へえ!」

「お天気は
 大丈夫ですかね」

「きょうはね
 風がないから。
 とってもいいコンディションだと
 おもいますよ。」


そうか、
くもり空で
なんとなく
怖いかんじがしていたが
風でみると
そうでもないのか。


風や潮の満ちひき
潮の満ちひきは
月の影響…

いろんなものが
つながっている。


彼らのおうちの前で
車がとまる。


「ぼくたちは
 カヤックとか荷物を
 車に積みますから。
 ここをちょっとあるいたところに
 おおきなガジュマルの木があって、
 そこでまちあわせにしましょう!」


集落の道を
おしえられたとおりに
ゆくと

すぐに

それはそれは
おおきなおおきな
ガジュマルの木が。


きのう会った
おじいちゃんガジュマルよりも
若いのか
勢いがある。


まやさんとふたり
ふくざつに絡み合った根っこに
だきついたりのぼったり
くぐったりして
あそぶ。


がじゅまるは
上から
根っこが
ぷらぷらおりてきて

それが土に着地して
根っことして下にのびて
それが太く
木の幹のようになる。

ふつうの木のように
下から上ではなく
上から下という
方向性がおもしろい。


そのうち
天野さんご夫妻が
車でやってきて
写真をとってくれる。




がじゅまるの根っこのひとつに
「平成21年着地」
とマジックペンでかかれた
木の札がかかっていて
笑える。


「あーこれ書いたの○○さんかなあ?」
「集落でこういうの書く人
 あの方しかいないよね…」


ご夫婦ふたり
ふふふ…と
わらいながら。


集落の人たちとの
あたたかな
くらしぶりが
想像される。





車にのって
シーカヤックの出発ポイントへ。


「ぼくたち
 おととい大阪から
 こっちにもどってきたんですよ」

彼らは
ハワイから日本の四国などをまわり
最後にひろみさんの実家のある大阪から
島に戻ってきたばかりなのだという。


「じゃあ、わたし一緒な飛行機だったかも!」


まやさん。

大阪から奄美大島は
一日一本の飛行機しかない。

「もしかして
 出会ってたんじゃないですか?
 わたしたち
 猫ちゃんのケージかかえて
 移動してたから…」


「え!わたし、
 まやさんを迎えにいったとき、
 ケージかかえた女の人でてきたのみました!
 クリーム色っぽいケージ、
 だいじそうにかかえてた…」

わたしがいう。


「それ、わたしかも!」

ひろみさん。


「でも、出てきたとき、ひとりだった気がする…」


「だってひろみ、先にひとりででたじゃない
 ぼくが荷物まって…」

「そうだー」

「じゃあ、もうすでに会ってたんですね」


「わたしも、伊丹で、横にいた人が、
 荷物整理しながら猫ちゃんあやしてた気が…
 窓際で…」

まやさん。


「え、それわたしたち!
 さんちゃーんさんちゃーん≠チて…あやしてた…笑」


「えーすごいですね。もうすでにあってたんですねー。」


車はじきに
シーカヤック着場にでる。


湾のちょうど真ん中あたり。

きょうは
初心者でも上級者でも
たのしめるコースを
ゆくそうだ。


まず
荷物を防水袋に入れて
サスペンダーみたいなのがついた
防水の服を着る。


そして
カヤックの漕ぎ方を

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04月06日(土)
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