ID:31657
to Die
by 293とうめこ
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■第弐話  

俺はどうやって此処に来たんだろうか・・・
堕威が目をつむり、開けた瞬間には、
自分達はすでに豪奢な邸宅の中に居た。
しかしどんなに綺麗で大きな邸宅であっても、
あの暗闇の中である事は確かであった。
空気が違う・・・・のである。
「くろねこ、じゃあ僕に付いてきてね〜」
男はそう言うとさっさと歩いていく。
「あっ・・・うん」
堕威はそれにそそくさと付いて歩いた。
そしてふと思ったのである。
この男の名前はいったい何なのだろうと
「ん?俺は敏弥だぜ?それくらい覚えててほしいな〜」
っとその時、それが聞こえたかのごとく敏弥は答えた。
実際彼には思った事を聞き取れる能力が有った。
「俺ね〜人の思った事が聞こえてきちゃう性質なの〜。でも
そんな警戒しないでね〜。いつもはちゃんと蓋してるから★」
敏弥はそう簡単に言ってのけるが、
堕威には何故かそれが並大抵の事では無い事がわかった。
常に精神をピンッと張り詰めておかなければならないだろう
その制御には、多大なる精神力を要する。
その事を知っているという事はやはり自分は
この敏弥の仲間なのだろうか?
実際、自分は拾われ子なのだし、
それも充分にあり得る事実なのだ。
そうやって物思いにふけっていると、
一つの大きな扉の前に辿り着いた。
「ここが薫くんの部屋、まぁ、目つきかなり悪いけど、
見た目程悪い奴じゃないからー。機械的だけど」
そう言って堕威を煽り、敏弥はさっさと扉を開け放ってしまった。
『まっ・・・まだ心の準備がすんでないのに・・・!!』
堕威は敏弥の仕打ちにピンッと棒立ちになった。
その部屋の中は暗かった。
照明もつけずその男は部屋のまん中に佇んでいた。

彼の足下にはコードが幾重も重なっている。
堕威はそれを見て、何かえも知れぬ想いが体を巡った。
そして
彼の顔を確認するため
堕威はその部屋に一歩を突き出した・・・・・


つづく

ねむい
09月15日(月)
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