ID:31657
to Die
by 293とうめこ
[440335hit]
■8500番HIT朱姫様リク(お待たせいたしました)
ケェキ
ケェキ
チョコレートケェキ
ふわふわスポンジ
サラサラココアパウダー
甘さは控えめ大人のビター
最後に愛情いっぱい詰めて
あの人の為に・・・はい出来上がり
「できたぁ〜〜〜♪」
堕威は顔に黒いシミを所々付着させながら満面の笑みだ。
彼の手元にはほかほかと湯気をたてる黒いスポンジ。
ココアの香りがほのかに香ってなかなかに食欲をそそる。
「薫くん食べてくれるかな〜〜?」
一口つまみ食いをしながら堕威は頭に薫の顔を思い描く。
そう、堕威は今日薫の為にこのチョコレートケーキを焼いた。
特別な日・・・ではない、
ただ
彼に作ってあげたいと思ったのだ。
ビターチョコのスポンジケーキを。
最後にブランデーを少量染ませる。
ついでに堕威もブランデーを飲んでみたり。
そして前日に3時間も悩んで買った包装紙と箱とリボンで、
そのケーキを綺麗に包んで出来上がり。
店員のおねーさんに包装の仕方まで習ってしまった。
それもこれも薫の驚いた顔を、
喜ぶ顔が見たいから。
堕威はその包みを大切に鞄にしまうと、
レコーディングへと出かけて行った。
「んっ?何これ?差しいれー?」
レコーディングが終わったリズム隊が楽屋に戻ると、
薫の化粧台の上に綺麗にラッピングされた箱が置いてあるのが見えた。
敏弥がすかさずそれに反応する。
『薫くんへ』
箱の上にはそう書かれたメッセージカード
「ファンからの差しいれみたいだねー」
敏弥はそう物珍しくも無いだろうに、
興味深くその箱を眺めている。
「・・・・・・・・・良い匂いがする」
っと心夜が鼻をくんくんとさせてそう言った。
「あっホントだー。・・・チョコレート?あっ!この箱だ!!」
敏弥は中身が食べ物だとわかると途端に目をキラキラさせる。
「ねー!ねー!心夜〜〜!!これ食べても良いかな〜〜?」
敏弥はそのまま心夜の方を見るが、
「ダメだよ、他人のプレゼントなんて。ってかあさましいから」
すげなくそう返されて敏弥はシュンッとうなだれた。
「薫くんが帰ってきたら食べても良いかきこ〜〜っと」
しかし、そう一言言うとまたケロッとした顔で化粧落としに入った。
心夜もそれには抗議せず、自分も化粧台の前に腰を落ち着けた。
一時間後
「疲れた〜〜〜」
薫が楽屋に姿を表した。
「あっ!!薫くんお帰り〜〜〜〜〜vv」
敏弥は待ってましたとばかりにばっ!と立ち上がる。
「んっ?どしたんや?敏弥???」
薫はそんな敏弥に目をぱちくりとさせている。
「あのね!薫くんの机の上のプレゼントちょーだい!!」
「あぁ?プレゼント〜〜〜?」
薫が化粧台の上を見るとそこには撮影前には無かったプレゼントが。
「中身が食べ物みたいなんだよ〜〜v一口でいいからちょーだいvv」
敏弥は薫ににこにこしながらおねだりする。
「あー、はいはい。えぇで〜〜。食べても」
薫はそのまま堕威を待つべく部屋のまん中に有るソファーに座る。
敏弥は嬉々としてそのラッピングを解く。
「チョコレートケーキだぁ!!!」
中には手作りらしきチョコレートケーキ。
敏弥をそれを一切れ取り出すとパクッと噛み付いた。
「ん〜〜?これめっちゃうめぇ〜〜〜!!!」
敏弥はパクパクと激しい勢いで一切れを食べ終える。
っとそこへ
「ふぁあ〜〜〜〜疲れた〜〜〜!!!」
ぱたぱたと小走りで堕威が楽屋に入ってくる。
そしてパッと敏弥の方を見た途端びっくりした顔になる。
「えっ・・・・」
敏弥はいきなりの堕威の反応に動きを止める。
片手には二切れめのチョコレートケーキ。
「そっ・・・・・・・それ」
堕威はきゅっと眉根を寄せて目もとを赤くしだす。
「それ・・・俺が薫くんの為に作ったんに・・・薫くん酷すぎるーーー!!」
堕威はポロポロと涙を流し、
ダッと元来た方向に走り出した。
それを見て驚いたのは薫である。
「なっ・・・・なにーーーーーーーーーーーー!!!???」
[5]続きを読む
06月19日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る