ID:30149
日々是修行也
by 弥勒(みろく)
[580381hit]
■* LAVAZZAのエスプレッソ @
『○○○まで来てくれるの?』
「うん、いいよ」
『じゃ、ニルでごちそうしよか?』
「ニル?」
『うん、おいしいエスニック料理のお店。 オススメ どんぐり公園前
エスプレッソあり』
「エスプレッソ飲みたい」
『じゃクルマ出します、寒いし ドライブはきぶんてんかん』
「じゃ現地集合で〜」
『そと寒いから店の中にいる』
電車の車両故障で約束の時間を10分ほど遅れて現地に到着
徒歩でどんぐり公園まで行くと、白いベンツがレストラン前の駐車場に停まっていた
中にユミの姿が見える、
ドアを開けて中に入るとお店の中はとても暖かかった・・・
DVが原因で鬱病治療を続けるユミは疲れた表情だったが、口調は妙にハイテンションで取り留めの無い話を一方的に続ける、、
それを、あいづちを打ちながら話を聞く
料理は美味しく、俺は赤ワインをグラスでオーダー
ワイングラスを手に『一口飲ませて』というユミを制して「一口もダメだよ」
適温で提供された香りの深い赤ワインは美味しかった
ユミは”フォー”のセット、俺は温かいサンドイッチのセットを平らげる
食後のデザートはフロマージュ・チーズケーキ(ベイクド)とLAVAZZAのエスプレッソ
出された砂糖は、白いグラニュー糖ではなく、固形のブラウン・コーヒーシュガーだった
2カケラをエスプレッソカップに入れてスプーンで混ぜる
ブラウンのコーヒーシュガーが完全に溶け切らない状態でエスプレッソを口につけ、3口で飲み干す。
2時間近く店で過ごしチェック
「ごちそうさま〜」
『どういたしまして』
「美味しかったよ」
『このあとどうする? 駅まで送っていく?』
「いや、駅まで歩いても3分だし・・・」
『じゃ、ドライブは? 時間ある?』
「うん、時間はまだ大丈夫」
『じゃ、とりあえずクルマに乗って』
促されユミのクルマに乗り込む
『ドライブがいい?』
「ユミはどうしたいの?」
『ゆっくり出来るところに行きたい』
「どこ?」
『あそこは?例の、この間の所。それかホテル・・・』
「あぁ、あのバカ店員の居るところ?」
『うん、、今日はあの店員さんが店番する日だから・・・嫌いなんだっけ?』
「うん、アイツは嫌だけど・・・そもそも落ち着けるの? あんな店で、、」
『じゃ、ホテルは?』
「・・・ いいよ」 ”最初からホテルに行きたかったんじゃないのか!?”
ユミの運転する白いベンツは最寄のホテル街を目指した
つづく
11月28日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る