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マシンガン★リーク
by 六実
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■過保護の仔猫のように
今週も終わりました(ぐにゃ)。
じゃ、甘いものいっときますかね?
[ヘイズコードSSしゃーぷ](#?)
ラル様は犬を飼っている。
そんなの、おかしいじゃない。
撮影所にラル様に会いに行く。ちょうどお昼時だから、一緒に近くの公園でランチをしようと、ばあやにサンドイッチを作ってもらって。
「ラル様ー」
ところが撮影所の前で、また
「お嬢さん、関係者以外は立ち入り禁止」
まただ。またこの男。
「でもわたし、ラル様とランチを」
「ダメだ、今は撮影中」
「だって」
「ダメ」
ああまたこの男だ。ジョニー・ラフト。
「よー、忠犬ジョニ公、今日も律儀にお庭番かー?」
近くに来たウィルがそうからかうと、ジョニーはぎろりとウィルを睨む。ウィルはびくっと一歩ひいた。
「……撮影中は、お静かに」
そう言ってジョニーはドアをパタンとしめた。
「おっかねー。全く律儀だね、あいつ今日撮りないんだぜ」
全く懲りない様子でウィルが言った。
そんなの、おかしいじゃない。
「ま、そんなにへこむなよ、ランチは俺様と一緒、てのはどうよ?」
「結構です」
わたしは、きっぱり言い放った。
いつもいつもこんな感じ。
ジョニーはいつもわたしとラル様の邪魔をする。忠犬とはよく言ったものだ、ほんとにジョニーはラル様にべっとりで。初めてジョニーに会ったとき、感じた「なんかいやな感じ」は忠「犬」だったからだと、それを聞いたときに納得した。でも納得しても、そんなの、おかしいじゃない。
「まあまあ、仕事なんだし?それに男相手に妬いてもしょうがないでしょー?」
そうリビィになだめられても、やっぱりそんなのおかしいじゃない。
だってラル様はヒーローなのに。
ラル様はわたしを犬から守ってくれたヒーローなのに。
どうしてラル様は、犬と仲良くするの?
そんなの、おかしいじゃない?
そんなの、ヒーローじゃ……。
そんなわたしにラル様は構わずに、わたしにつきあってくれている。わたしがジョニーを嫌っているのを知って、ちょっとため息をついてから、あいつはああだけど、いい奴だ、いい役者だと言う。
でも、わたしが嫌いな「犬」だもの。わたしをいじめて、じゃまして。
なのにどうして。どうしてラル様は、わたしをいじめてじゃまする彼をかばうの?
そんなの、おかしいじゃない?
そんなの、ヒーローじゃ……。
その最後のひとことを、どうしても続けられない。認められない。
だってラル様はわたしのヒーローなんだから。
その日、わたしはまた撮影所に行った。
もう日付が変わろうという時間、ばあやに内緒でこっそり抜けてきた。けれども撮影所にラル様はいなかった。撮影は佳境に入って、スケジュールもおしているからとリンダが言っていたから、きっとこの時間も撮影所にラル様はいると思ったのに。
わたしはその足で、ラル様のアパートに行った。夜中に男の人の部屋になんて、ちょっと怒られるかしら、でもわたしはラル様に会いたかった。ラル様に会わないと、わたしの中の最後のひとことが、その決定的なひとことがこぼれてしまいそうだから。だから。
部屋の電気はついている。ラル様はきっと笑顔で迎えてくれるはず。
なのに
「!」
「……」
部屋の前で、ジョニーとばったりハチ合わせた。なによこれ。そんなの、おかしいじゃない?
ジョニーはこんな時間に、と眉をひそめた。怒鳴られる怒られるいじめられる、と構えたらジョニーは言った。
「……いや、これはお嬢さんの仕事だな」
そう言って、手に持っていたひざ掛けをわたしに手渡した。え?
そうして「忠犬」はあっさりと去っていった。
わたしはおそるおそるドアを開けた。
「ラル様?」
声をかけても返事がない。そのまま部屋に足を踏み入れる。電気はつけっぱなしなのに、ラル様のはいない。リビングを抜けたつきあたりのドアを開けると、そこが書斎になっていた。というか壁いっぱいの本棚と、それに押しつぶされるように置かれた机。
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02月09日(金)
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