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マシンガン★リーク
by 六実
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■ななどあメモその1
 おそらく父は何か衝動的に、ユディットを押し倒したんだろうなぁと。最初からそのつもりではなかったと思います。それこそ神の教えに反する訳ですし。
 そんな事をしながらも兄に「ユディットを妹以上に思っているのか」としれっと言い放つ。自分のそれは肉欲ではないから、肉欲を責められる。そして強欲とも思っていないから、所有権の主張と思っていれば、その罪の意識はない。


 もし父が12歳の少女がきたときにそういう肉欲視点で見ていれば、きっと「思ったより乳が育たなかったな」って思うんだろうなぁ、父だけに!
 と公演中は割とふざけたネタも考えていました仕様です(笑)



[怠惰]

 四つ目の扉は武器庫。
 そこには武器庫の管理をしている男がひとり。しかしここも空っぽで武器はない。
 この男の罪はあきらかにされていません。他の罪人は何故ここにいるのか(何の罪で捕らわれたのか)が出ているのに、『怠惰』だけは武器庫の管理をいう仕事を任ぜられている。

 暴食、肉欲、強欲ときて、ここで初めて歓迎されることにちょっとほっとするユディットがちょっとかわいかったです(笑)。

 そうして武器庫の説明をする『怠惰』。からっぽの武器庫。公爵の方針である非武装に「暴力に暴力で立ち向かってはいけないことはすでに教えられているんです」と賛同するユディット。
 この「教えられている」という言葉もまた、ユディットの価値基準が聖書・教えにある事の象徴な気がしています。
 そんなユディットに「(城が丸腰な事に)心配ですか?」とからかうように言う執事。「少しは・・・」と答えて戸惑うユディット。また次第に翻弄されていくようで。

 話を転じて、『怠惰』の普段のここでのすごし方を問うユディットに、「ゴロ寝しています」と答える『怠惰』。自分が番をしている事で武器があると見せかけているのだから「誇りをもってゴロ寝している」と。その怠惰を罪だと諭すユディット。どうにかして相手にわからせようとして、最終的にはやはり聖書の教えを持ち出すユディット。

 聖書を正として断罪してゆく。それが暴食の時よりも強いと感じたのは、相手が手強いせいもあるけれど、場面を追えば追うほど、ユディットの感情の吐露は激しくなっている気がしてました。

 しかし『怠惰』にその理論は通じず、『怠惰』は退出し、それをさらに問いただそうときびすを返した(ドレスを翻しちょう男前)ユディットを制する執事。
「あの男、もう長くはないんですよ」と。

 これ、実際何を表したかったんだろうなぁ(首かしげ)。ユディットに良心の呵責を味あわせたかったのか。
 確かにそれまで自身を正論としてきたユディット、聖書を片手に断罪するユディットが初めて揺れた場面でもある、のかもしれないです。



[憤怒]

 五つ目の扉は特になんの説明もなかったような?あれ?
 罪人は、元は正義漢が転じて、正義のために人を殺してきたという『憤怒』。

 ユディット達が部屋にはいるなり「出ていけ」と罵倒する『憤怒』。ユディットに向かって「汚れたメス豚」と言い「なんですって!」とくってかかるユディット。それを諫める執事「怒ったらあいつと同レベルになりますよ」と。
 『憤怒』の場面だから怒らせただけなのかもしれないけれど(安直な)、やっぱりユディットの感情は扉を追うごとにどんどん激しくなっている、いやならざるをえないような。

(でもちょっとここ反論が激しすぎて「汚れたメス豚」が図星にも見えちゃうんだよなぁ)(笑)

 そうして正義の為に人を殺してきた『憤怒』が、どうして死刑にならなかったのかと執事に問いただすユディットが、「死刑で当然でしょう」という顔をしていたのに、やっぱり「聖書をかざして断罪する」ユディットの激しさが見えたように思いました。

 このままいると危険だから、と部屋を後にしようとする執事。
「襲いかかるのです?」「いえ自殺をはかります」
 溢れた怒りを自分にぶつけてしまう。その度に死に損なって、迷惑をかけている。だから刺激しないうちに去りましょう、と。


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06月10日(日)
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