ID:26167
マシンガン★リーク
by 六実
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■王家に捧ぐマシンガン3
結局、そのひとつめの「平和」は崩れてしまって、ラダメスは生きたまま地下牢に放り込まれる。でもそこでラダメスはアイーダが生きてアフリカの大地に輝き続けている「平和」を知る、それが自分の望む「平和」だったのだと(=二つ目の「平和」)。でもその二つ目の「平和」はアイーダが地下牢に忍び込んでいる事で再び崩れる。何故、愛する人の命が輝く事が「平和」であったはずなのに。それに対してアイーダは『愛しているから』と、そして今度こそ本当に『人が皆等しく認め合ってお互いを許せるように』、愛する人だけの「平和」ではなく、この『世界』に『平和』をと、二人は祈り世界に求める……(=三つ目の『平和』)。
これは私が単純な見方をしていたからかもしれないんですが、ラダメスの言う「平和」は一貫して同じものだったのだと思い込んでいたんですね。けれどもそうじゃなくて、一幕最後の「平和」と、地下牢に閉じ込められてからの「平和」、そしてアイーダと共に祈る『平和』、全部別々のモノだったんだなぁと思った次第です。 もう一つ。最後に本当の『平和』、『世界』に祈る『平和』に気付いたラダメス。アイーダにとってラダメスとの出会いが「祖国を捨てる」という新しい概念との出会いでもあったように、ラダメスにとってアイーダとの出会いが本当の『平和』の概念との出会い、あるいは気付きとなったんだなぁと。
本公演の時はアイーダもラダメスもひたすら自分勝手で、自分都合で駆け抜けているようにしか見えなかったんです。共感しにくかったのは某吉野さんが言っていた「物語で成長したのはアムネリス様だけ」につきるなぁと思っていたんですが(勝手拝借ごめんなさい)、中日のラダメスとアイーダは成長というか、ちゃんと物語の中で成熟していっているんだと思いました。それが結果として周りを振り回している事になっていたとしても、結果として自分勝手で自分都合なのは変わらないのだけれど、それでも二人は二人なりに、出会い、愛して、お互いがお互いに少しづつ重なり合って、新しい世界を開き、それが最終的にこの『世界』に新しい概念を作り上げてしまった(あえてしまったと言います)。それを歴史の偉業として褒め称える事はしません、彼らが最初からそれを作り上げようとした訳ではないから。それでも最後にたどり着いた『世界』……それってすごいことだなぁと思えたんです。なんというか「スゲー」って思ったんだよね(そんな一言でまとめますか)。
何にせよラダメスは、というかワタさんは大きい男だなぁと思いました。人間的に大きい。ラダメスがアイーダに「祖国を捨てなければならない」「そんな事できっこない」と言われ「ええ?じゃあ俺捨てるよ?」の結論にたどり着くのはひとえにラダメスの大きさだな、と。アイーダが帰るべき場所、帰るべき大地をラダメスの中に見出した、と言ったんですが、そうやってラダメスの中に「大地」を見出せたのもやっぱりワタさんの大きささ故というか。「アイーダはあのアフリカの大地で生きている」と地下牢で希望を見出したラダメスに「違うの!アイーダの生きる大地はラダメス先輩の中にあるの!」と本気で思ったらしいです、むっさん(苦笑)。
ただ、ひとつどうしても繋がらなかったのは「ラダメスが戦場で感じていた孤独感」です。本公演に比べて、ラダメスに納得感を見出した私なんですが、この「孤独感」だけはどうしても解釈しきれなかったってしなくていいよそうですかそうですね(本当にうっとおしいな君)。
と、ラダメスとアイーダを受け入れつつも、やっぱり一番可愛そうな人はアムネリス様だという事になんら変わりはありません。だってアムネリス様何にも悪いことしていないんだよ?(号泣)。
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02月17日(木)
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