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マシンガン★リーク
by 六実
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■王家に捧ぐマシンガン
そんなことをふまえつつ。
[アイーダの信念]
「大地の国、エチオピア」、それを体現していたのはやはりエチオピア女子チームだったと思うんですね。「おおエチオピア」のシーンは言うに及ばず、やはり子を産み母となる女性にとって、根をはれる安住の地を求め、子を産み育て命を繋いでく事が何よりも大事なことで。だからこそ祖国、その大地への想いが強い。「彼ら」よりも「彼女ら」の方がエチオピアへ帰りたがっていた。そしてエチオピアの女であるアイーダもそんな大地への執着というか想いは誰よりも強かったと思うんです。
ところでアイーダの信念である「戦いは新たな戦いを生むだけ」……ここにきて突然なんですが、この信念はイコール「平和を訴える」ではないんじゃね?と思ったんです(ええ?)。
アイーダは「戦いは新たな戦いを生むだけ」と世界に叫びつづけている。どうしてもっとストレートに「戦いをやめよう」って言わないんだろう、どうして「皆で平和を築こう」って言わないんだろう、って思ったんです。……それは実はこの世界には『平和』という概念がまだなかったからじゃないかと思いました。もっと言うなら『世界平和』か(ちょっとストレートな言葉すぎてイヤなんですが)。多分、まだこの世界では『世界』っていう概念がなかったんではないかと。あったのは「エチオピア」という世界であり「エジプト」という世界であり。歌劇の楽屋取材で涼さんが「平和という概念を知らないサウフェ」という発言をしていたのですが、この時代は誰も『平和』という概念を知らなかったのではないかと。あるのは自国の勝利か、負けか。負けない為には戦わなくてはならない、勝つためには戦わなくてはならない、どちらかが勝つまで続けなくてはならないし、どちらかが負けるまで続けなくてはならない……「二つの国が平和になる」あるいは「争わないで共存していく」、そういう概念が全く存在しなかったのではないかと思ったのです。『平和』という概念が無かったから、だからアイーダは「戦いは新たな戦いを生むだけ」と訴えるしかできなかった。じゃあそのためにどうするか、どうすればいいのかは全くわかっていない。答えにはたどりつかない。それでも「戦いは新たな戦いを生むだけ」と。その事実を、結論でも解決でも何でもないただ今そこにある真実を訴え続ける。終わらない変わらないことを訴えつづける。……余談ながら今更ながら「アイーダの信念」に「(終わる、終わらない)」というサブタイトルがついていることに気づいてびっくりしました。(私の中では)繋がったと思いました。
そんな風に訴え続ける(あるいは訴えるだけの)(訴えるしかできない)アイーダが、東宝の頃には巫女とか言った神がかりな存在に見えてました(というかそう思わないとあまりにもエキセントリックすぎた)。でも今回はどちらかというと「答えがみつかりそうでみつからなくてもどかしい思いで悶え(事実)苦しんでいる」といった感じを強く受けました。
現代に生きる私たち。実体験ではなくとも二つの世界大戦を乗り越えて、子供のころから『世界』という概念を知っていて、戦争がいかに愚かで悲しいものかを知っている私たちからすれば「戦いは新たな戦いを生むだけ」イコール「平和を皆で築きましょう」と繋がっていくのですが、それがアイーダには、というかこの時代のこの世界の人には誰にも繋げられなかったのでは?
そこに『平和』という概念がなかったから、『世界』という概念がなかったから。
(すごいイキオイでむっさんの耳から何かが漏れています)(もう誰もついてきていないからいいよな!)
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02月15日(火)
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