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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■ピーター・チャンとの対話(喜欢你)・3(完)
これでおしまい。


ピーター もう1つ言おう。
以前ぼくは香港の俳優と仕事をしていたわけだが、
彼らは普通、気楽に映画に出てくれた。
だから君は面倒に感じられた。
ところが、ここ数年、内地の俳優を多く撮るようになったら
実は君は面倒な内に入らないんだよ。
君よりめんどくさい人間は、もう1人2人じゃないからね。

武 ぼくに言わないで(笑)
人にはそれぞれやり方がありますけど、
ぼくは、金城武という名前を使ってどうこうしたいと思わない。
この名をマネージすることには全く興味がないんです。
だからぼくはしょっちゅう露出することはしません。
そういうことは大事でないと思うから。
大事なのは、ぼくが演じることで表現した役の人物であり、
ぼく自身のことは知らなくていい。
ぼくがしたことを知ってほしい、ぼくは絶対あの「金城武」ではありません。 

ピーター みんなの想像してるのとは違うと。

武 それは違うでしょう。
人が思うこの人と、別の人が思うその人も、また違うでしょ。
人は自分の何かを投影するんですよ。
ぼくもそれをひっくり返すことはしませんよ。
その人が大事に持っていられるようにはします。

ピーター 君はとてもいいものを持っていると思う、つまり真実だということだ。
つまり、多くの俳優はときにとても作った感じがする、
あるいは表面と中身は別という印象を受ける。
心で考えていることと、表に出すことが違うのさ。
だが、君は非常に一貫している。

武 ぼくだってそうなること、あると思いますよ。

ピーター 君は自分を飾れないだろう?

武 特に仕事を始めたばかりの頃、どうしようもなく、ああいう状態に巻き込まれたから。
昔はぼくもよくバラエティーに出ました。
今は多分、ほとんどぼくのこと、見ないでしょう?
なぜかというと、ああいうのが好きじゃないとわかったから。
あの場に入ってしまうと、否応なく自分じゃないものにならされる。
でも、番組に出ているときは、「ヘーイ、ワオ!」なんてね。ほんと難しい。

ピーター バラエティーは一番難しいよ。

武 なんでそれに気がついたかというと、ぼくは事務所を換えたことがないんです、
デビューのときからずっとフーロン(福隆)。今もそう。
それで、この事務所に入って20年経ったときに、
会社がぼくにDVDを1枚プレゼントしてくれた。
その中に入ってたのは、ぼくが出演した番組全部の録画だった。

ピーター ほほう、そりゃすごい。

武 それにCMと。

ピーター すごく見てみたいよ。君がテレビでどんなだったか。 

武 ちらっと見てみて、呆然としてしまいました。
こいつ、誰?  (ピーター はっはっは)
本当にびっくりした。この人間の表情も、言ってることも、
インタビューの受け答えも、記憶にないんです。

ピーター だが、君も否定はできないだろう、
つまり、多くの視聴者は「金城武」に興味がある。
特に、既にできあがった、かくもミステリアスでノー・スキャンダルで、
誰にも写真を撮られない、絶対人に写真を撮らせない金城武という人物に。
どうすれば、誰にも知られず、誰にも後をつけられないようにできるんだい、
これはほとんど不可能だよ、文字通り家から出ないのでなければ。

武 それでもやっぱり撮られることありますよ、多くないだけです。
もちろんあまり外出はしないけど、それでもある。
昔、デビューしたばかりの頃は、ぼく自身も思ってたかもしれない、
「金城武」という名を守って、酒場で酒を飲んだりパブで遊んだりは、極力しない方がいいんだって。
後になって、友達何人もから叱られて。
お前、なんで閉じこもってるんだ、外に出ろよ、外に食事にでも行けよ……

それから家族、それと親戚も。
親戚はね、ぼく、今は、新年の親戚の集まりには参加しないんです。
前は怒られました、年長者から叱られた。
今はもうみんなわかってくれて、お前は来なくていいよと。(笑)

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09月24日(月)
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