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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■GQ取材記D
コメディ
「金城武は相当面白い人ですね」
日本映画「死神の精度」の監督、筧昌也は、
70年代以降の人間に特有のクールなユーモアをただよわせて言った。
「ちょっとでもおかしみのある場面になると、それをもっと面白くしようとするんです。
お笑いの才能がありますね。
ぼくら70年代以降の世代と、笑いのツボがそっくりです」
「撮影現場では、金城君は即興的なコメディのアイディアが豊富で、
最後の生きるか死ぬかの闘いにまで笑いの要素を入れようとしてました」
「K-20 怪人二十面相・伝」の佐藤嗣麻子監督も語っている。
金城武が話すのを聞いていると、確かにコメディ映画を見る快感がある。
生のショーのような生き生きとした活気があって、
体験が悲惨であるほど、面白さあふれる話は語れるようだ。
彼の言葉によれば、1991年に出演した初めてのテレビドラマ「草地状元」は、
「思い出すとおかしくなる」し、「全く何もわかっていませんでした」。
台北から3時間バスに乗り、南部の撮影地まで行ってみると、
その日、自分の出番のないことがわかる。
そのときの現場は、「出番があれば出る、なければ明日まで待つ」という風だった。
帰りのバスはもうなく、夜は小さな食堂でで20〜30元で腹を満たし、
四方が鏡のホテルの部屋で眠ったが、1人は「とても怖かった」。
「あのころは面白かったですよ。3時間以上かかるバスの中で眠りました」
「出番のない出演者たちと一緒に、馬場や、農地を見に行ったり。
南部を旅行に来たみたいでした。
「最初にしゃべった台詞は『そんなことないよ』だったんですけど、
何度も何度もNGになるので、監督は台本をたたきつけて、
不真面目だ、と怒るんです。
そんなことない、不真面目なんかじゃないですよ。
ね、ドラマの外でも中でも『そんなことない』なので、
うまく説明できなくて、わかってもらえないんですよ」
02月24日(水)
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