ID:23473
武ニュースDiary
by あさかぜ
[6279074hit]
■「十面埋伏・Lovers」製作ノートA災難その2
「十面埋伏」製作ノート A
第2の災難:花の問題は解決した。
だが、さらに思いもよらない難問にぶつかった。
ウクライナでの撮影も最終段階に入った。
環境にもますます慣れて、製作班の仕事振りも大変リラックスし、
最後の花の野の大戦の撮影が済めば、首尾よく仕事は終わりとなる。
チャン・イーモウは初め、3人の主役を花の野で、3つの色を背景に決戦させ、
それによって、運命の寓意を表現するつもりでいた。
しかし人の知恵は天にしかず。彼が最も気にかけていたことが
思いもよらぬ結果となった――
2003年10月23日、ウクライナの降雪の季節が早めに到来し、
花の野でと考えていたシーンは、雪が降ったことで、
完全に実現不能になってしまった。
チャン・イーモウはまたもや沈黙の中に沈み込んでしまった。
雪はどんどん激しくなっていく。
このとき最も必要なのは監督の決断だ。
チャン・イーモウと武術指導のチン・シウトンは検討の末、
ラストシーンの戦いを雪の中で撮ることに決めた。
チン・シウトンは決然として言った。「私の全力を尽くす」
チャン・イーモウは答えた。「君が学んだ全てを注いでやってくれ」
2人はまるで、武侠小説の中の、武術界を救うために
持てる力を傾ける浮世を捨てた名手たちのようだった。
彼らは1時間掛けて車を走らせつつ、脚本の変更を行なった。
メークアップ担当の関莉(「花様年華」のメーク)は、
これは生まれて初めての雪中での撮影だったと言っている。
実はチャン・イーモウの考えたのはこういうものだった。
「血塗られた刀で、逃げることなく突進する」
そこで金城武とアンディ・ラウが雪の中を命がけで戦うことになった。
2人はそれぞれ5キロの重さの真剣を持ち、
膝まで沈む雪で、歩くのさえ困難だった。
しかも本物の刀で演技するのだ。
手も足も傷付き紅くなり腫れあがった。
最も命にかかわる一手は、金城武が過って
アンディ・ラウの眉間を切ってしまったものだ。
その瞬間を思い出すと、アンディ・ラウは今でもぞっとするという。
「実際チン・シウトンはすごく緊張していた。
事故がおきるのを恐れてね。
だから、あらかじめ何度も型を練習したのだけど、
終始それは避けられなかったね。
ぼくは金城武の手を傷つけたし、彼はもっと大変なことに、
ぼくの眉間に一太刀当てた。
そのときはひどく寒かったので、まったく痛みを感じず、
なんでもないと思っていた。で、監督に続けてもらった。
早く終わらせたいばっかりに。
ホテルに帰って、顔を洗って初めて気づいた。傷口はかなり深くて
すごく腫れてしまっていたんだ」
(続く)
(新京報 2004.6.28)
投票所
BBS 0:40
07月03日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る