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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■初めて「十面埋伏」を見た張偉平・1(北京青年報)
遅ればせですが――



「十面埋伏」あとは合成を残すだけ
字幕でアニタ・ムイをしのぶ

張偉平は驚いた。
「十面埋伏」のプロデューサーであり、発言の責任者として、
常にマスコミに対し、この観客をうずうずさせてやまない
武侠大作をちらつかせてきながら、
彼は実際はまだ目にしておらず、
ただチャン・イーモウへの超級と言うべき篤き信頼と、
「英雄」の成功による意気軒昂とによって、大いに弁舌をふるっていただけだ。

それが昨日、チャン・イーモウと一緒に、
ほぼ完成形の「十面埋伏」を初めて見て、
口跡流麗な彼が、形容の言葉を見つけられなかった。
そのため、昨夜、本紙記者と会見したときも、
まだ並ならぬ興奮から抜け出していなかった。
「この『十面埋伏』は、『英雄』とは全く違う、ある感覚、
ある今までにない、揺さぶられるような感覚を観客に与えるだろう。
アクションや物語、ストーリー運びなど、いたるところに
チャン・イーモウの智恵≠ェ充満している」
現在、映画は最後の合成作業を残すだけになっている。

音楽は梅林茂
――ストーリーと映像のほか、音楽がその映画に及ぼす影響も軽視できません。
監督の音楽に対する要求は厳しいのですか?
「チャン・イーモウはいつも、何人かの作曲家を映画音楽のために選定する。
そしてその旋律や与える感覚、影響力、映画とのコンビネーションに従って、
どの作曲家の書いた音楽が、その作品に最もふさわしいかを決定する。
彼は作曲家ではないが、音楽に精通しており、
例えば「キープ・クール」で用いた北京の評弾
(琵琶と三弦の調べにのせて語り物を上演する、講談のようなもの)や、
「初恋の来た道」「英雄」などの音楽は、実にきわだって、映画と呼応しあい、
物語や人物の感情、映画の雰囲気を引き立て、強調する働きをしていた」

チャン・イーモウは何人もの作曲家が「十面埋伏」のために作った音楽を聴き、
最終的に「花様年華」の梅林茂を選んだのだと、張偉平は明かした。
「梅林茂が『十面埋伏』のために書いたものは、
チャン・イーモウの全作品中でも、私が一番感動し、酔いしれた音楽だ」

字幕でアニタ・ムイをしのぶ
――チャン・イーモウは、具体的な行動でアニタ・ムイを悼むと報道われています。
その場合、それは字幕形式になるのですか?
「そうだ。チャン・イーモウがこの話をしたのだが、字幕形式になる。
しかし、あなた方がこの映画を見終わり、映画館を出るときには、
きっとチャン・イーモウの言葉に心を動かされるだろう。
必ずや、彼が感情をきわめて大事にする、非常な創造力を備えた巨匠だと
痛感するに違いない」
張偉平はまた新しいサワリ≠ちらつかせ、
我々はまたもや気をもませられるのだ。(続く)
(北京青年報 2004.3.2)


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