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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■ピーター・チャンとの対話(喜欢你)・1
つまり1人の役者として突然こうした状況に放り込まれてしまったということは、
ぼくはよくわかっていたよ。
で、ぼくが2人の兄貴たちへの対応でもう四苦八苦のときに、
このお兄さんは、お互いもう割に良く知っている間柄ではあったけど、
横からずっと理屈をふっかけてくるんだよ。
だから、ぼくは言った、映画の面白さは理屈じゃないって。
映画は理屈じゃない。 (武 うん)
なぜなら映画のロジックは感情を動かすことだからさ。
脚本を読んでいるときには感情はなかなか動かない、脳で読んでいるからね。
しかし、映画を見るときは感情を使って見る。
武 今のぼくの映画に対する見方は――
ぼくは、この、映画を創りあげる、という仕事が好きなんですよ。
ま、人は顔が良ければ、この仕事をするチャンスがもらえるけれど、
でも、それは自分の努力の結果ではない、親からもらったものです。
「恋する惑星」に出て、さっきあなたが言った「恋する惑星」、
それに出て、初めて思った、どうしてこんなに面白いんだろうと。
そのときから、映画ってすごく面白いと思うようになったんです。
それでずっと役者を続けてきたわけだけれど、
でも決してスターになりたいのではない。
俳優だから参加できる、ピーター監督がどんなふうに演技指導するのか、
脚本をどう書くのか見ることができる。
俳優という仕事があるからそれに加われる。
ところが、ぼくは演技を勉強したことがない。
人のやっていることを観察した経験だけを頼りにやってきた。
でも同時にもう1つ、別の身分があって、つまりそれが「金城武」なんです。
人はこの人物を好いてくれるけれど、
今考えると、これは人が作り上げたイメージなんですよ。
当時、ぼくはそのイメージの殻の中に、わけもわからずいただけで、
ずっとそのイメージに合わせてきた、そんなふうに感じます。
だから、ぼくもそれを裏切ることはできない。
今、男神だなんだと言われるけど、
気にするかどうか、まあ、いいでしょ。
でも、もしお前は男神なんかじゃないと言われたら、どうか、
嬉しくないかもしれないし。
ピーター 君が言ったことは、実は非常に正しい。
スターはそれ自身が1つのinc. (経営体)、すなわち1つの企業だ。
君が持てるすべてをひっくるめて、君自身が1つの経済体なのさ。
君は、いや、ぼくは金は動かしてないと言ってもいいよ、
確かに君はあまり金を使わない。
ぼくが知ってるスターの中でも一番金を使わない1人だよ。(武 笑う)
日本に行ってこの人と会ったとき、ぼくは、とびきりうまいものを食べに連れていった。
次は、彼がぼくを別の店に連れていってくれた。
で、「この店も同じくらい最高だよ、だけどずっと安いよ」と言う。(笑)
勘定書き見ると、本当にすごく安いんだ。
だから、こういう人なんだよ。ぼくは非常に愛すべき人物だと思う。
しかし問題は、金をどのくらい使うかに関係なく、
この経済体が君を動かしているということなのさ。
(喜欢你 スチール)
(続く)
BBS ネタバレDiary 13:45
09月22日(土)
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