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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■雑誌記事(外灘画報B)
こう言うべきでしょうね、ピーター・チャン監督は
どんどん大監督になってきたのがわかると。

――ピーター・チャンは、こう言っていますよ。
「如果・愛」の撮影中、あなたがなかなか他人を信用しない人だとはっきりわかったと。
どうしてそうなんですか?

武 もちろん、そんなに簡単に他人を信じたりはしませんよ。
この業界では、多分大勢の人に会わなきゃいけないけど、知らない人ばかりです。
例えば取材とか、映画撮影とか。
撮影現場で会うのは、実はその多くが全然知らない人なんです。
こう言うべきですね、あまり知らないから、
そんなにさっさと相手を信じるなんて、ちょっと難しい。

他にも理由はもちろんありますよ。
ぼくが金城武だから、すごく近づきにくいと思われるんです。
おおいでよろっていると感じるんですね……この業界ではない人と比べると、
ぼくらは、初めは多分、お互いにある距離感を感じてると思う。
時間が経つと、みんなわかってくる。
本当は、ぼくは人を信じることができるし、やっぱりそうしてますよ。

――「投名状」で、ジェット・リー、アンディ・ラウという2人の先輩と共演しましたが、
あなたの役は、オフ・スクリーンでの情況とよく似ていて、
2人の兄貴は様々な技巧を駆使して積極的に芝居を競り合っていました。
ところが、あなたは傍らにいて焦らず、目立とうとせず、
ピーター・チャン監督さえ、あなたのためにじりじりするほどだった。
あなたのそういう目立ちたがらない性格は、
競争の熾烈な芸能界にはあまり合わないように思えますが。自分ではどう思っていますか?

武 ぼくもそう思ってます。

――30歳でピーター・チャンと初めて仕事をしてから今日まで、
どんどん複雑な役を演じきれるようになってきましたね。
この7年間の成長と変化について話して下さいませんか?

武 ほんとですか? えーと……毎年1歳年をとってる(笑)。

――あなたは監督コンプレックスなのですか?
出演作のほとんどで、一番優秀で、一番風格のある監督と仕事をしていますよね。
例えばピーター・チャンとか、チャン・イーモウ、ジョン・ウー、ウォン・カーウァイとか。

武 監督の人たちはみんなとても統制力がありますよね。
俳優として、あなたは僕が主導的だと言うかもしれないけど、
それは、ほんとに様々な脚本が手元に来るのを読むことができるから。
でも、あるレベルで言うと、ぼくもとても受動的ですよ。
だって、永久に脚本が来るのを待っていなくちゃならないんですから。
こんなに長いこと、こんなに大勢の風格ある監督と仕事ができてきたのは、
とても幸運だったとしか言いようがありません。

ぼくにとっては、監督こそ、全てを最終的にコントロールする人であり責任者です。
ちょうどジミー・ウォングさんが言っていたように(注)、
もし、ぼくはこのエンジンに責任がある、ということなら、
俳優として、できるだけのことはする。
でも、その人がどんなスタイルを作り出せるか判断するのは、
やはり監督が決めることなんです。
監督があれがほしい、これがほしい、それを集めて、初めてその役が出来上がる。
監督は本当に大変な仕事で、ぼくはやっぱり俳優でいますよ。  (続く)


{注)ジミー・ウォング「『武侠』を車にたとえるなら、
監督とドニー・イェンはまさにエンジンだ。
そして私はちっぽけなボルトだよ。小さい、しかし品質は最高で、
我々の映画が最良の走りができるよう保証するんだ」  (鳳凰網娯楽2011.5.15)


   BBS   ネタバレDiary   23:55

08月08日(月)
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