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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■「MING」12月号より(上)
「暑いってことです! 
どういったらいいのかな、自分の体が正常に働くか心配になってしまう。
実際、ぼくだけでなく、みんな全身汗びっしょりで、
たいてい1回ではOKにならないから、後でこう考える
――夏に冬の話を撮るのと、冬に夏の話を撮るのと、どっちがましだろうって」
と言って、ストレスを発散させたのだった。

初期に、香港セントラルのソーホーでロケが行われ、
彼は革服を着て冷房のない場所であちこち走り回ったものだが、
辛さにもかかわらず、笑みを絶やさなかった。
「……(撮影中は)太らないですか?」
という質問に、金城武は即、こう答えた。
「そうなんですよ! 
チョコレートをかじったから、すぐやせるはずですよ……
(チョコレートをかじると痩せられるのだろうか?)
幸い、ぼくは太りにくいたちでもあるし」

少年はやっぱり少年だ。
言いたいことは口に出す。
言ってることがわかるだろうか?
聞けば聞くほどわけがわからなくならないだろうか?
ひょっとしたら、初めっからそういうことは頭にないのかもしれない。
これは独りよがりではないし、ものぐさなのでもない。
本気で自分をわかってもらおうと努力しているのである。
集中して辛抱強く耳を傾けさえすれば、必ずや
金城武が何をたくらんでいるのか≠サのわけがわかるはずである。

その内面の熱さ、飢え、喜び、辛さ、すべてそのままはっきりと話すのが好きなのだ。
こんなことを覚えている。
彼が洗顔用品のCMキャラクターになったとき、
なんと当人に洗顔が嫌いという悪しき習慣のあることを、自ら暴露してしまったのだ。
「後になって、非衛生だからと言われ、毎日洗うようになったんです」
ああ! こんなことを話したらイメージに影響して、お客をなくすと思うだろう。
ところが、ファンがますます増える結果になった。
またあるとき、あるところに到着し、大勢のファンがいるのを眼にした。
彼は珍しそうに、今まさにサインをもらおうとしていた女性に尋ねた。
「仕事に行かなくていいの?」

まさか忠実なファンをからかう者はあるまい。
彼が自分の仕事のことを、それもこんなにもズバリと語るのを聞きさえすれば、
この男が、自己を赤裸々に表現し続けるのを選び取ったことがわかる。
「『傷城』の探偵の役をどう解釈して演じましたか?」というようなありきたりの質問に、
金城武は誠実に答える。
「本当のところ、ぼくはまだいい俳優じゃないんです」
こんな、質問した人間を驚かせるような答えが、一度ならず彼の口から発される。
去年の「如果・愛」のプロモーションの折、
有名な俳優となったのには、幸運と努力とどちらが大きいか≠ニいう話になったとき、
彼はこう言った。
「自分は幸運だとずっと思っています。努力してません……」

名を成して言行が謙虚な有名人は少なくないが、
自分の成果を、毎度毎度自ら完膚なきまでに容赦なくひっくり返していく、
こんなこだわりのない大スターは、彼1人と言っていい。
今回、「傷城」の物語について一緒に話をしていると、彼はよくこう言うのだった。
「これについて質問されると、いつも監督に聞いたほうがいいのになと思うんですよ」
それなら、演技については?
彼はすべて脚本どおり=Aまた監督の考えの通りに≠ニしっかり強調する。
以前出演した「LOVERS」は、彼をハリウッド映画宇宙の輝く新星にした。
ところが、彼本人は淡々とこう語るだけだ。
「どのシーンも、監督がまずお手本を見せて、
ぼくは、できるだけその台詞の感じや表情を真似しました」

彼にかかると、出会った監督は全員素晴らしいことになる。
チャン・イーモウは彼の先生であるが、
人の話をよく聞く賢い生徒は、他の人間のことはまた別なようにとらえ、
その人物の優れたところを自信をもって1つ1つ挙げていく。
実にきびきびして痛快だ。 (続く)
(文・張心正/明日風尚 2006年12月号)


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01月13日(土)
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