ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 地方財政の危機(地方自治体が設置する病院の行方)
 北海道の夕張市以外でも財政危機に見舞われている地方自治体が多いようだ。
地方自治体にとって大きな負担となっているのが、地方自治体が設置している公立病院なのである。そもそも、地方自治体が設置する病院が全国に約968もあること事態が可笑しいように思う。

 読売新聞の全国調査によると、2004年度以降に少なくとも93病院の141診療科が、医師不足などを理由に入院の受け入れ休止に追い込まれている。総務省によると、地方公営企業法が適用される公立病院968病院の内06年度決算では、4分の3が赤字運営を強いられている。多額の赤字を抱える公立病院は切り捨てられる構図となっている。

 公立病院は切り捨てられる理由は、大きな赤字を抱えると、その地方字自体が北海道の夕張市同じように財政破綻(はたん)団体の指定を受けるのである。
具体的には自治体財政健全化法で、公立病院などの公営企業会計を市の普通会計と連結決算する「連結実質赤字比率」が08年度から導入される。30%を超えれば、財政破綻(はたん)状態とみなされるのである。

医師不足で患者を増やせずさらに赤字が膨らむ、という悪循環から公立病院が抜け出せる糸口はないようだ。病院の経営であり地域貢献の意識など、しっかりとした理念のない病院は、消滅せざるを得ないのではないかと思う。

参考資料
公立93病院で入院休止、経営悪化や医師不足など理由…読売調査   
2008年4月6日 読売新聞
地方財政の危機(その1) 北海道・赤平市 破綻寸前、綱渡り
2008年3月24日毎日新聞
産婦人科・小児科 目立つ休止日本病院団体協議会調べ
                      2007年10月16日 読売新聞
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公立93病院で入院休止、経営悪化や医師不足など理由…読売調査   
2008年4月6日 読売新聞

 地方自治体が設置している公立病院のうち、2004年度以降に少なくとも93病院の141診療科が、医師不足などを理由に入院の受け入れ休止に追い込まれていたことが、読売新聞の全国調査でわかった。
 さらに少なくとも49の公立病院が経営悪化などで廃院したり診療所への転換や民間への移譲など運営形態を変えたりしたことも判明。公立病院を拠点とする地域医療が、各地で崩壊しつつある実情が浮き彫りになった。
 地方自治体が設置する病院は全国に約1000あり、調査は都道府県を対象に、医師不足の契機になったとされる新医師臨床研修制度が導入された04年度以降について実施した。
 今年2月までにいずれかの診療科で入院を休止したことのある病院は、公立病院の状況を把握していない10道県を除く37都府県で93病院。うち6病院は入院を再開した。休止理由について回答のあった42病院の9割は「医師不足」をあげた。
 診療科別では、産婦人科・産科の休止が44病院あり、次いで小児科の19病院。両科は、訴訟のリスクや不規則な勤務などで全国的に医師が不足しているといわれており、公立病院でもその傾向が表れた。
 北秋田市立阿仁病院(秋田県)では昨年5月から、小児科など五つの全診療科で入院を休止。湖北総合病院(滋賀県)は医師の退職で05年4月以降、3診療科で入院を休止した。
 一方、自治体財政の悪化などから、福岡県では四つの県立病院が民営化された。岩手県では06、07両年度、県立など計6病院を診療所に切り替えた。
 地域医療問題に詳しい本田宏・埼玉県済生会栗橋病院副院長は「地域医療の疲弊ぶりが如実に表れた。医療空白地帯が加速度的に拡大し、地方を中心に病院で受診できない人が続出するのではないか。医師確保を急がねばならない」と話している。
 
[解説]膨らむ赤字「切り捨て」加速
 地域医療を支える砦(とりで)が悲鳴を上げている。厚生労働省は「市町村合併に加え、病院間の機能集約や連携が進んだことで『無駄』がなくなりつつある」とみているが、その感覚は青息吐息の現場とあまりにもかけ離れている。

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04月09日(水)
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