ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 防衛庁落城
防衛庁に検察の手が入ることは、中で働く自衛官にとっては防衛庁の落城に近い衝撃だろう。以前書いたことがあるが、官僚組織の活力の源泉は、省庁間の縄張り争いなのだ。特に国家秘密という黒いカーテンを下ろしている防衛庁、この黒い霧に捜査のメスを入れようとする検察庁・・・この2者は積年の暗闘を繰り返してきたのだ。

守屋前次官は2007年9月3日の離任式で 「一人を以(もっ)て国興り、一人を以て国滅ぶ」と中国の故事を「好きな言葉」として紹介したという。現実は守屋前次官一人のために防衛庁が落城し検察のなすがままである。
同省元職員は「切腹もの」とはき捨てたことが理解できる。

もっと新聞の扱いが大きいと思っていたが11月30日の主なニュースにはなっていない。29日までの主なニュースの目次を掲げたい。時間のある方はURL〔エンピツ〕でお読みください。

 2007年11月29日毎日新聞
・〔社説〕前次官逮捕―防衛汚職の底知れぬ闇
                    2007年11月29日朝日新聞
・元専務「接待はわいろ」認める
2007年11月29 産経新聞
・ゴルフ接待、守屋容疑者と妻が要求
2007年11月29日読売新聞
・防衛汚職:防衛省を家宅捜索 東京地検特捜部
2007年11月29日毎日新聞
・防衛汚職:守屋幸子容疑者「宮ちゃん、私を重役にすれば」

・<防衛汚職>守屋前次官の影響力、輸送機から売店のパンまで
2007年11月28日 毎日新聞
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前次官逮捕―防衛汚職の底知れぬ闇〔社説〕
                  2007年11月29日朝日
 「刑事罰に該当するということであれば、それを逃れる考えは全くない」。自らの疑惑について参院の証人喚問でこう述べた守屋武昌・前防衛事務次官が、収賄容疑で妻とともに逮捕された。
 前次官が軍需専門商社「山田洋行」の元専務からゴルフ接待を受けていたことが明らかになって1カ月余り。底知れない様相を呈していた防衛利権疑惑は、防衛官僚トップの汚職事件に発展した。
 前次官は妻と共謀し、装備品納入などで元専務に便宜を図ったことへの謝礼として、12回で約400万円分のゴルフ接待を受けた。それが逮捕容疑である。
 具体的な便宜として浮かんでいるのは次のような疑惑だ。
 元専務は山田洋行から分かれて日本ミライズをつくった。次期輸送機のエンジン調達で、前次官は日本ミライズと随意契約にするよう動いたのではないか。山田洋行は装備品代を水増し請求したのに、処分されなかった。この決着にも前次官がかかわっていたのではないか。
 装備品調達のほかにも、前次官は日本ミライズの資金集めを助けるため、経済人に口利きした疑惑がある。部下に投資目的で4500万円を預けた問題も発覚したが、真相はいまだに見えない。
 軍用機から制服まで、装備品に投じられる税金は年2兆円程度だ。機密の壁もあって、その実態は外から見えにくい。日本の安全保障に直結する装備品の調達が、業者との癒着によって、どのようにゆがめられていたのか。検察は長年の利権構造に切り込んでほしい。
 山田洋行は巨額な裏金をプールしてきたといわれる。前次官のほかには、どこへ流れたのか。
 注目されるのは政界とのかかわりだ。前次官の証人喚問では、久間章生氏と額賀福志郎・財務相の2人の防衛庁長官経験者が「元専務との宴席に同席していた」と名指しされた。久間氏は「あり得るかもしれない」と述べた。額賀氏は強く否定しているが、その一方で山田洋行に計220万円のパーティー券を買ってもらったことは認めた。
 両氏や元専務が名を連ねたことがある社団法人「日米平和・文化交流協会」も家宅捜索を受けた。政界と軍需産業のパイプ役が事実上運営を担う団体だ。
 政治家と軍需業界との癒着はないのか。その解明こそ検察に期待したい。

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12月01日(土)
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