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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■日本の未来を暗くする最大のがんは「政治不信」
 だが、資金の使途について、東京地検は、北海道の関連政治団体への年間1億円弱の送金にしか触れなかった。既に首相側が明らかにしている内容である。
 地検は起訴時の記者会見で「必要なことは公判で明らかにする」と詳しい事実関係を説明しなかった。それなのに、事件の悪質性と関連する資金の使途を説明しないのは、政権トップへの配慮ではないかと疑わざるを得ない。
 首相は記者会見や国会で、虚偽記入も母親の資金提供も「全く知らなかった」と強調してきた。だが、自分あての資金の存在自体を「知らない」と堂々と繰り返す姿勢は責任転嫁としか思えない。
 首相は元秘書が起訴された際の記者会見で、資金の使途について「国民に疑念があるなら、調査する必要があるかもしれない」と述べた。果たしてどれほど真剣に取り組んできたのか。
 民主党では、小沢幹事長や小林千代美衆院議員についても政治資金問題が明るみに出たが、きちんと説明責任を果たしていない。
 内閣や民主党の支持率低下は、「政治とカネ」に対する首相らの姿勢に、国民が疑問を持っていることを物語っている。
 首相は嫌疑不十分で不起訴になり、贈与税6億円も納付したが、検察審査会の審査や国税当局の調査は終わったわけではない。
 首相に対する追及が、今後も続くことは確実である。
(2010年3月30日01時21分 読売新聞)

5、社説:無党派層5割 2大政党離れが一段と深刻に
2010年4月6日01時05分 読売新聞
 民主、自民両党の支持率がそれぞれ下落し、いわゆる無党派層が50%に達した。2大政党は、政治不信が一段と進んでいることを深刻に受け止めなければならない。
 読売新聞の4月世論調査で「支持政党なし」の無党派層は、3月調査から14ポイントも急増した。両党に愛想を尽かした支持者たちが無党派層に流れたのは明らかだ。
 「無党派層5割台」は、自民、社会、さきがけの村山連立政権以降、政局の混迷や政権の行き詰まり、信頼できる政党の不在といった状況下で出現してきた。
 今回も、その例外ではない。
 調査によると、8割近くの人が依然、政治とカネをめぐる不祥事で、小沢民主党幹事長の辞任を要求している。党首脳が、何らケジメをつけようとしないことに、有権者は苛立(いらだ)っている。
 混迷する米軍普天間飛行場の移設問題が5月末までに決着しない場合、鳩山首相は「退陣すべきだ」と答えた人は49%に上った。
 国益にかかわる重大事だ。多くの人が進退への波及は避けられないと見ている。普天間問題で首相の発言はぶれ続け、閣内統一も図れない状況にある。首相は、問題解決の先頭に立つ必要がある。
 民主党の政権公約(マニフェスト)の目玉である子ども手当については、「評価しない」が「評価する」を上回った。
 恒久財源なきバラマキ政策といった批判が有権者の間にも、強まってきたためとみられる。高速道路の無料化を含め、公約の大幅な見直しは避けられまい。
 今回、鳩山内閣の支持率は33%へと低落し、不支持率が56%に上昇した。民主党支持率も24%に落ちた。いずれも、目に余る失政のツケにほかならない。
 内閣を支持しない人に理由を聞くと、「首相に指導力がない」が44%で最も多かった。首相の指導者としての資質に見切りを付け始めた人も少なくないだろう。
 自民党の支持率は、16%に下降した。今年1月調査に並ぶ過去最低の数字である。
 その一方で、みんなの党が支持率を伸ばしている。与謝野馨・元財務相や平沼赳夫・元経済産業相らが新党を旗揚げする。
 背景には、自民党が野党第1党として、政権を厳しく批判する責務を果たさず、政権交代の受け皿になっていないことがある。
 この際、民主、自民両党が、強い危機感をもって対処していかなければ、政党政治そのものが、衰微しかねない。

04月12日(月)
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