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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 自民・麻生新総裁:得票7割で圧勝
 国会議員も地方代表も、「勝ち馬」に乗ろうと雪崩を打って麻生支持に回った。だが、安倍、福田政権のように、圧勝は必ずしも、党内基盤の安定を意味しない。
 麻生総裁は、党役員人事で党四役のうち3人を留任させ、幹事長に細田博之幹事長代理を充てた。前体制を継承することで、スムーズな移行を図ったといえる。
 麻生氏を選んだ以上、自民党国会議員は、挙党態勢の下、新総裁を支える責任があるだろう。
 公明党との関係も大切だ。福田政権の末期は、インド洋での海上自衛隊による給油活動を継続するための新テロ対策特別措置法改正案や定額減税などをめぐり、自公関係がギクシャクした。
 公明党との関係強化は、衆院選での選挙協力のうえでも不可欠だろう。麻生総裁にとって、両党連携の再確認が急務である。
 ◆「麻生VS小沢」◆
 自民党総裁選のさなか、米証券大手のリーマン・ブラザーズが経営破綻(はたん)し、日本の株価も乱高下した。原材料高による物価上昇もあって、景気の先行き不安が強まっている。
 北朝鮮の金正日総書記の健康不安説も流れた。それに先立ち、北朝鮮は6か国協議の合意に基づく核施設の無能力化作業を中断し、日本人拉致被害者の再調査についても先送りした。
 農薬などに汚染された事故米の不正取引問題は拡大し、農相、事務次官の辞任へと発展した。
 深刻な問題ばかりである。
 麻生氏は、内閣人事では、これらの難問に即応できる、有能で信頼に足る人材を起用していかねばならない。
 麻生総裁が、職責を果たしていくには、まず、次期衆院選で小沢代表が率いる民主党に勝利することが前提になる。
 麻生氏は、総裁選を小沢代表と「戦う人」を選ぶ選挙と位置づけてきた。自民党大会で総裁に選出された直後には、「次の選挙に勝って初めて『天命』を果たしたことになる」と強調した。
 ◆政策の真贋が問われる◆
 政権の座をかけた「麻生VS小沢」の衆院選は、両党の政策の真贋(しんがん)を問う戦いになる。
 総裁選では、5氏が論争を展開し、民主党との政策論戦への備えを固めるものにはなったろう。
 しかし、なお消化不良に終わった論点は少なくない。
 09年度から基礎年金の国庫負担割合を2分の1にするための財源をどう手当てするのか。
 消費税率の引き上げは、当面は無理にしても、まったく議論すらしなくていいのか。
 少子高齢化、人口減社会における年金、医療、介護制度の抜本改革について、青写真を示すべきではないか。
 国際社会での責務を果たすための新テロ特措法改正案の成立を図るため、どんな手立てを講じなければならないのか。
 麻生総裁は、これら一つ一つに、具体的でわかりやすい答えを示すことが求められる。
 言質をとられるのを恐れるあまり、奥歯にものが挟まった発言を繰り返したりすれば、麻生氏の持ち味は失われかねない。
 国家指導者として、これから「何をなすか」を明確に発信し、それを具体化するプロセスを説明していく必要があるだろう。

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09月23日(火)
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