ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 大分教育汚職 これで「教育」ができるのか
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教員採用汚職 子どもに何と説明するか〔社説〕
新潟日報2008年7月9日
捕らえてみれば先生とは、あまりにも情けない話ではないか。児童へのわいせつ行為など教員の不祥事が後を絶たない中で、これは極め付けだ。
大分県の教員採用をめぐる汚職事件のことである。教育界に身を置く両親が、採用試験で娘の「合格」を二百万円で買っていた。教育の世界で、あるまじきことだ。
かかわっていたのは当時、県教委ナンバー2だった教育審議監や採用の実務を担当していた義務教育課参事らだ。二〇〇七、〇八年度の採用試験で三十人以上を合格させるよう頼み込まれていたという。
依頼者の大半は教育関係者で、子弟を教職に就けさせるために行ったとされる。両親は大分県警の調べに「審議監に謝礼を払えば、便宜を図ってもらえると言われた」と供述している。
大分県では教育界ぐるみの不正行為が、堂々と行われていたということだ。子どもたちに、この事実をどう説明するのか。不合格となった受験生に何と釈明するのか。教育への信頼を失墜させた責任はあまりにも重い。
教員の世界は学閥などでまとまる身内社会の傾向が強い。人事などには閥が大きな力を持つといわれる。採用や昇格、異動に身内の慣例が働くケースも多いとされる。
そんな狭い社会が「社会常識」を鈍化させ、不正の温床になっていたのではないか。百万円単位でカネが動いた大分県はその典型といえよう。
文部科学省は今回の事件を個人の非行や、大分県だけの問題として片付けてはならない。自治体で行っている採用試験の在り方を調査し、その実態を把握すべきだ。
教育振興基本計画の策定に当たって、文科省は教職員数を五年間で二万五千人増やすことを主張していた。財務省の反発で数値は盛り込まれなかったが、このような不正がまかり通っているようでは、国民の理解は得られず、優秀な人材の確保も難しい。
このままでは教育界全体の信頼が地に落ちてしまう。子ども、保護者、教員の信頼関係がなくては教育は成り立たない。子どもの学力低下を憂える前に、教育界の再生が先だ。
「昇格に際して県教委の担当者に金品を贈っていた」など、大分県では採用試験以外にも次々と不正が明らかになっている。膿(うみ)は出し尽くさなければならない。徹底捜査を求めたい。
大分県に限らず教員の採用や昇格などでは縁故や謝礼の噂(うわさ)を聞く。不正はなかったか、儀礼の範囲を越えていないのか。本県でも精査が必要だろう。
教壇がカネとコネにまみれていた。教師の地位は下がる一方だ。立て直しは急を要する。
07月10日(木)
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