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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■中越沖地震の記録 (9)
 中越沖地震は、被災地の地場中小製造業者にも大きな被害をもたらした。柏崎市の工業団地の一つ柏崎機械金属団地(約30社)などでは、生産設備の被害が深刻で、操業停止に追い込まれている企業が相次いでいる。金属部品など製品納入の遅れは避けられず、企業からは「納期に間に合わなければ取引先は別の企業に発注する」と不安の声が漏れる。また、ガスや水道の供給停止が、操業再開の障害となっている企業も多い。

 工作機械部品製造の吉田鉄工所では、部品を加工する工作機械約30台がずれたり、傾いたりした。20日以降、機械の位置を元に戻し、機械調整を急ぐ。月末までの操業再開を目指すが、吉田隆社長は「納期がいつになるか返事ができない。急いでいる取引先には他社に振り替えてもらっている」と話す。

 産業用機械ユニット製造の拓英は、部材を切断する加工機が地震で土台から持ち上げられよじれた。正確な切断ができないばかりか、停電で自動制御のコンピューターも使えない状態。発電機を導入し設備の作動状況を確認、操業再開を急ぐが、小林茂雄社長も「納期に間に合わなければ取引先は別の企業に発注する。一度移った仕事を取り戻すのは難しい」と表情を曇らせ、生産規模縮小も覚悟する。

 ガスや水道などライフラインの早期復旧を願う切実な声があちこちで上がる。自動車部品のシャフトを加工するヤマテックは週内には一部操業再開のめどが立った。しかし、「シャフト加工には水が必要だが水道が使えない。生産が遅れるばかりだ」とため息を漏らす。また別の業者も「ガス、水道の早期復旧が操業再開の鍵。ライフラインが復旧しなければ完全復旧にはほど遠い」と話した。

新潟日報2007年7月19日



07月19日(木)
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